二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ポケモン 白の炎と№0 オリ技募集^^ ( No.120 )
日時: 2010/12/30 11:13
名前: ピクミン ◆xr/5N93ZIY (ID: YDf5ZSPn)

第三十七話 セイレーン

「とりあえず到着っと」

大河はそう言うと、ぴょいっと頂上へ飛んだ。もう夜になっていた。
夜空に星が輝いている。雲より上にいるので、隠す物は何もない。
フジレストの頂(いただき)は、カルギアがいた場所と似ている。
小さな草に、長さ5メートルほどの平べったい石、その隣には大きさ
5メートルほどの岩、その周りを大きさ一メートルほどの石柱が
八つ、囲んである。ここからはよく満月が見える。絶景だ。

「いや〜疲れた疲れた」

氷はそう言うと、草に寝転がった。バッグを枕にして。
紅蓮は近くの木によりかかり、大河は岩に乗った。
 そんな時だった。

「……ん? 何か寒いな」

突然、空気の流れが変わった。一定に吹いていた風が乱れている。
これは……サイコキネシスによって発生する空気の乱れだ。
……と言うことは、だ。近くにセイレーンがいる!
紅蓮に至ってはベルトからモンスターボールを出している。
そんな時、満月に何かの影が映ったように見えた。

——……神威。

「……!? ジュカイン!」

ジュカインを出した。何か声が聞こえた。僕を知っている……?
相手が見えないにはしょうがないので、ポケモン図鑑を出した。
すると、ポケモンの正体が分かった。
【セイレーン マーメイドポケモン タイプ 水 エスパー
清らかな山に住むと言われる。念力で特殊な空気を纏い、相手から
見えなくする】
【特性 マジックエア 空気を纏って見えなくなる】

なるほど。つまり念力を壊せば言いわけだ。となると、ジュカインと
カルギアが相性が良い。

「大河! 寝てる場合じゃないよ!」

大河にやっと現状を説明すると、ジュカインに見切りを発動させた。
キッと目に力を込め、細かい空気の流れを読ませる。僕自身も
空気の流れを身体で読み、居場所を探る。

「……そこだ! キラーブレード!」

漆黒に光る刃が、空気の乱れの中心を切り抜いた。すると、
空気が脱げてセイレーンが現れた。長い白色の髪の毛に、ピンク色の
身体、下半身は青色の魚……そう、まさしくマーメイドだ!

「……レーン」

セイレーンは、反撃をしてきた。空気を操り、ジュカインを斬る。
「エアスラッシュ」だ。ジュカインに効果は抜群だ!
カルギアに悪の波動「壁」を発動させた。何とか空気の刃を防いだ。
それにしても、相手は相当素早い。攻撃を当てるのも一苦労だ。
さっきは相手が油断していたから攻撃出来たが、今回はそうは行かない。

「ハッサム! アイアンハンマー!」
「キングドラ! 竜巻!」

紅蓮のハッサムが、ハサミを鉄にして、相手に殴りかかった。すると
キィィンと高い音がし、サイコキネシスではじき飛ばされた。
キングドラの竜巻が、セイレーンに向かっていく! 避けきれずに
セイレーンは竜巻に飲み込まれた。

「よし、カルギア、ダークノヴァ!」

「グラビー、スキルスワップ!」

紅蓮はグラビーを出した。グラビーはズシンと地面に沈むと、木に
ひも状の物質をくっつけ、スキルスワップを発動した。小さな
ビー玉状のエネルギーが、セイレーンからグラビーに、グラビーから
セイレーンへ移り変わった。すると、セイレーンは地面に叩き付けら
れる!! スキルスワップは、特性を相手と交換する技なのだ。
その時、ダークノヴァのエネルギーがチャージされた。

「いっけぇ!!」

ドウゥゥと激しい音がして、セイレーンをダークノヴァが包み込んだ!