二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: [銀魂] れんれん.  | 御報せっ ( No.94 )
日時: 2010/10/31 10:24
名前: みんと水飴 ◆vBOFA0jTOg (ID: mnC5ySyz)

 ハロウィン特別企画
      〓ちょっとした遊び心で

今日は10月31日、ハッピーハロウィン。
だから彼女も全身真っ黒な服に、この間阿伏兎に頼み込んで買って貰った猫耳と猫尻尾を付ける。
そんな仮装姿で、いろんな団員さんからお菓子を貰いまくっていた。

(船内で歳が低いと、こういう時に得だな)

などと思いながら、次のターゲットを探して廊下を歩いていると、前方に見えて来たのは見馴れた桃色の頭。
迷わず無黯は桃色の元へと慣れない足取りでダッシュした。


「Trick or Treat!」
「…………」
「あ、あれ、神威さん」
「ん?」
「Trick or Treat……」
「うん、わかったわかった。“Trick or Treat”ネ?」
「なんだ、知ってるんじゃないですか」
「当たり前でしょ? 無黯馬鹿にしてんの?」
「そうじゃないですけど。じゃあなんで1回目は無視したんですか?」
「無視なんてしてないヨ」
「え?」
「え? って。無黯はさ、“Trick or Treat”の意味知ってんの?」
「お菓子くれなきゃ悪戯するぞ! ……ですよね?」
「うん。だから黙ってたんだよ」
「え?」
「だからー、要は俺がお菓子あげなきゃ無黯は俺に悪戯するんでしょ?」
「え、それって……」



神威さんに悪戯しろ、と?



「そうゆうこと」
「…………」

無黯から嫌な汗が吹き出してくる。
神威さん。それはある意味死刑宣告です。
神威に悪戯するなど、自分の命を捨てることに等しい。

「ほら、無黯悪戯するんでしょ?」
「い、いやそれはあのー。え、遠慮しときます」
「えーっ」
「え、えぇー……」
「じゃあいいや」

すると神威は、はい、と言って無黯に片手を出した。
お菓子をくれるのかと思えば、手の中には何もない。

「へ?」

無黯は意味が分からず首を傾げていると、

「Trick or Treat」
「……え」
「10秒以内ネ?」
「いや、あの意味が」
「10秒以内にお菓子くれなきゃ悪戯しちゃうゾ」
「え゛」
「ほらほら早くー。10、9、8、7、……」
「う、うわああああ!」


ちょっとした遊び心で
(可愛い小猫を捕まえに行こうか)