二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【銀魂】曇空にも月は輝く キャラ人気投票中! ( No.177 )
日時: 2011/02/12 10:37
名前: 瑠々 (ID: TV9sr51/)

第三十六訓「過去と言う名の鎖」


長い沈黙が続く。
月奈と春麗は睨み合ったままだ。

「私達が日向を連れ去った理由・・・其れは私達・・乖離と私は日向を憎んでいるからよ」

長い沈黙を破ったのは春麗だった。

日向を連れ去った理由を聞いて、月奈は一瞬目を見開いたが直ぐに元の
険しい表情に戻った。
一方、日向は俯いている。

俯いている日向を見て春麗は嘲笑うかの様にフッと笑った。が、
眉間に皺を寄せ、憎しみのこもった目で見た。

「日向・・・、お前は生きていたのに戻ってこなかったッ!
あの後、どれだけ私達が・・・高杉が酷い目にあったかッ!!!」

春麗の声が震えている。
日向は拳を作り強く握り締めている。

「お前が居なくなった後、戦は激しくなり、死者がどんどん増えていった。お前がのうのうと生きている間に生き残った仲間も粛清されて行ったッ!!!」

「だからと言って今、日向を過去に縛りつけるのは間違ってるッ!!!」

春麗の言葉に反抗する様に月奈は大声を上げた。

「戦が終わる前に忽然と姿を消したお前に何が分かるッ!?仲間を失うのを恐れ、全てを捨て、逃げたお前にッ!!!白夜叉、お前もだッ!!!」

そう言った瞬間、春麗は月奈に向かって飛び出した。
余りの速さに避けきれない。


ザシュッ!!!


鈍い音と共に血吹雪が上がる。









悲しみの紅が————・・・・。