二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【銀魂】曇空にも月は輝く ( No.37 )
日時: 2010/10/19 17:29
名前: 瑠々 (ID: 7.F5HCJo)

第九訓「夕暮れの港」

あれから五時間———・・・。
海には夕日が沈み、お腹も鳴ってきた。

(帰ろうかな)

新八や神楽も帰っているかもしれないし、遅くなったら心配するかも。私は、大通りに通じる細い道を入った。
その時————・・・・・。

「あれぇ?もしかして蓮に頼まれて探しているのかな?」

私は後ろから物凄い殺気を感じ、刀を抜いた。

それと共に、鈍い金属音。でも、後ろには誰も居ない。

(何?さっき、凄い殺気は感じたけど・・・・)

私がほんの少し足を動かしたら、カシャンッと音がした。足元を見るとクナイが数本落ちていた。

「さっすが月夜叉ね♪」

「誰!?」

私は大声を出した。すると、私の声と共に目の前から、金髪の少女が現れた。人形の様に綺麗な顔立ちだけど、かなり殺気立っている。

「ねぇ、もしかして蓮から頼まれて来たの?
でも私を探しているようには見えなかったけど?
逆に『あの人』を探しているみたいだったけど」

私は一瞬ドキッとした。心を読まれている様な気がしたから。

(でも蓮って———・・・)

私は改めて女の子を見た。髪の色は所々黒髪にも見えるし、何よりも蓮にそっくりだった。

「アンタもしかして、夏空凛————・・・!?」

私の言葉に一瞬反応し、女の子は落ち着いた口調で
言った。

「そうよ。夏空凛。でもそれは、昔の名前だけどね————・・・・」