二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【銀魂】曇空にも月は輝く 第十五訓up! ( No.61 )
日時: 2010/11/11 17:13
名前: 瑠々 (ID: 5YaOdPeQ)

第十六訓「土砂降りの中」


「じゃあ僕達先に行きますね」

土砂降りの雨の中、新八、神楽は凛探しに出掛けて行った。私はと言うと・・・。

「おーい。テメェ傷以外は元気だろーが。ジャンプ買って来いや。ジャンプ」

と襖越しで銀時が叫ぶ。
うるせーな。傷口響くんだよ。テメーも同じ目に合わせてやろうか?

「テメェさっきめちゃくちゃヅラと喧嘩してただろ」

「はいはい。別に今日買いに行かなくてもいいだろ。
私を寝かせてくれても良いだろうがッ!!」

私は銀時に文句を言うと布団に潜り込んだ。

・・・・・・。

沈黙が続く。私はそろそろと布団から出て、着物に着替えた。
そっと襖を開けると、

「よぉ。何だ?ジャンプでも買いに行く気になったか?」

「ハァ?違うよ。腹減ったから何か買いに行くんだよ」

「・・・ふーん」

何だよ、その目はっ!!イラつくなホンットッ!!

「じゃ、気を付けろよ。


・・・死ぬんじゃねーぞ」

「食べ物買いに行って死ぬ奴何て聞いた事ないし」

私は靴を履くと傘を開いた。

「んじゃ、いってきまーす」

私は万事屋の扉をゆっくり閉めた。

———ごめん。銀時・・・・・。

本当の事言えなかった。

巻き込みたくないの。神楽も、新八も、銀時も。


「蓮の願い・・・。叶えて上げたいから」

私はゆっくり港へ歩み出した。





その姿を見送っていた銀時は、

「・・・天邪鬼だな。相変わらず」

と呟いた。