二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 蒼く染まりゆくは…【心霊探偵八雲】 ( No.4 )
日時: 2010/10/24 16:21
名前: 卍鄙城卍 ◆8TM.1EWlaA (ID: MlM6Ff9w)

02.夢に見て
「何でこんな日に揃いにも揃って・・・」
と八雲はテーブルで南雲とブラックジャックをしていながら南雲達の後ろにいる後藤、石井、晴香を睨んでいた。
「煩ぇ。ほらあの妖怪爺からその死んだ小埜塚 秋の死因とかその遺体の傷とか書いてある・・・って勝手に盗るな南雲!!」
「南雲じゃないですよ。後藤さん。八雲です。解れるでしょ。南雲は眼帯をしてr_何でとってるんだ。南雲」
「別に。蒸し暑くって。だからとった。」
「じゃあ何で僕と同じカラーコンタクトを・・・」
「二重防止。」
「・・・まぁいいや。そうそう後藤さん、頼みごとがあります。」
「何だ?」
「廃校した小学校をリストにして持ってきてください。あとそれと、小埜塚 秋の家計、そしてその中に生きている者が居ればその人に生前小埜塚 秋がどういう人物だったか調べてください」
「随分調べるんだな。」
「その位しなきゃ心霊探偵だって仕事をするにもできないんで。」
と八雲は口許に笑みを浮かべ「僕の勝ち」と呟いて南雲は机に伏せる。
否、不貞腐れた。グれた。
「さて、と。南雲、行くぞ。」
「否今日は俺だけ行く。八雲はジッとしてて。」
「何でだ?」
「何でだって昨日のを解ったうえで言ってるのか?」
と南雲は何が何でも八雲をあの現場に行かせない様に必死に説得した。
その意味に晴香は理解しかねなかった。
「ね、ねぇそれって・・・どういうこと?」
「君は口出ししなくていい。」
と八雲は晴香の質問に答えるどころか黙れと。
「頼むから今日は出るな。」
「嫌だ。」
「出るな」
「嫌だ」
「出るなって今日は。」
「嫌だ」
「はぁ・・・解ってるのか?昨日憑りつかれかけたのに・・・」
「チッじゃあ南雲、その子は頼んだ。僕はもう一回学歴を調べる。」
「良k・・・良くねぇ!!否何で晴香ちゃん連れてく!?」
「あ、あの!私の方からもお願い・・・します!!」
「ほら連れてってやってくれよ。鼓膜が破ける」
と耳に指を突き立てまさに煩いと。



「兎に角晴香ちゃん、絶対に一人で動かない様に。」
「う、うん。」
と昨日の現場へ急行する
「そういえば南雲君。」
「何?」
「南雲君って八雲君の弟だよね、なら眼h「嫌だ。見せない。・・・八雲と違うんだ。」
と運転中助手席に乗っていた晴香は南雲が以前まで右目に眼帯をしていた訳等を聞こうとしたが南雲は言う気は無い。
「何で・・・?」
「さぁね。俺は別に気にしてない・・・と言えば嘘になるか。夢を見ていた。」
と南雲は昔を思い出すように脳裏では小さい頃のことを思い出していた。

「アンタ何か消えなさい!!」
パシィインッ
乾いた音が拷問室のような部屋に響いた。
その目の前のことを八雲は「止めて」と懇願していたが母は蹴っ飛ばし八雲は泣き始めた。

そう、頬を叩きつけた相手は・・・
            南雲だった。
「八雲ォオ!!」
と苦痛に耐えながら南雲は必死に兄の名を呼んだ。
呼んで呼び続けた。

近頃の母はオカシイ。
八雲達の首を絞める時は「ごめんね。」と優しく囁いてくれたのにそれ以前には暴力的が印象だった。其れしか覚えてない。

と母はその拷問室を後にした。

「や・・・くも。大丈夫?」
「大丈夫だけどっでもっ・・・ヒクッ」
と泣きじゃくる兄を宥める様に南雲は介抱していた。

それから何日か過ぎた後あの場所に捨てられていた。



「って言う事だった。うん。其れしか覚えてないんだ。」
「えっ・・・」
「中学生の時俺ね、八雲がナイフでその紅い目を無くそうとしたときに俺が代わりに右眼に切り傷を付けた。そのあと叔父さんにカンカンに怒られて病院行。情けないでしょ?兄をかばったのに八雲はまた泣いて。だから・・・八雲を守るって決めたんだ。」
とその眼には迷いがなかった。
鋭く深く深く哀しみを抱いて。

「さぁ、着いた。ココから絶対聞くな。只静かについてこい。」

と南雲は晴香に念には念を入れ最終確認を取った。


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03.哀しみに染まった蒼