二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 一つの挑戦状。《サマーウォーズ》 ( No.22 )
日時: 2010/11/09 16:27
名前: スカイブルー (ID: UxRM.rFT)

僕は見てしまった。

僕はその日、いつも小夜と帰る時の集合場所に小夜がいなかったのでただ、ぼーっと待っていた。
「遅い…。」
その日は小夜が来るのが何故か遅かった。

「だから何で池沢君といつも一緒にいるのよ!」

どこからか女子の怒声が聞こえた。
僕はその声がした方向へいってみた。
「別に友達だし。」
小夜の声だ。僕は気づかれないように覗いて見た。
「とにかく池沢君から離れなさいよ!」
小夜の周りを女子が囲んでいる。どうやらいじめのようだ。
「…なにそれ。」
「とぼけないで!」
どこから出したのか金属バットが小夜に降りかかる。危ない…っ!
バキーンッ…
何事かと顔を上げるとなんとそこには金属バットの欠片と恐ろしい目で腕を構える小夜がいた。
「ひっ…」
女子が後退する。僕はいまきっと目が点になっているだろう。
「なめられちゃあ困るな…?これでも鍛えてるんだけど。」
まるで人格が変わったように小夜は女子たちを睨む。その瞬間、悲鳴を上げながらそいつ達は逃げていった。

うん。僕は何も見てない。うん。
自分に何回も暗示しながら何事もなかったように小夜に声をかけた。
「小夜?遅いよ。」
「あ、ごめん。用事があって…。」
「…帰ろう。」
「うん。」

帰り道。
「ねえ…、佳主馬?」
「何。」
「…見てたでしょ?」
!?

彼女の恐ろしい力を知ってしまった。
(多分…小夜には僕でも勝てない。)