二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 自分探し 【銀魂】 ( No.111 )
- 日時: 2011/04/02 21:05
- 名前: 海苔 (ID: C2h0WdVv)
- 参照: え、もう4月!?
【今までのあらすじ
数年前火事で記憶を失った主人公、香音はるかは江戸の真選組に行くことにした。
万事屋と会ったり、写真が飛んだり、“藤月隊”と呼ばれる隊を作ったり、白狐という敵と対立したりして。
とりあえず充実していたが、そんな中彼女の恩人の向井音成(ムカイ オトナリ)がやって来て——?
隊の中で気まずい空気が流れてしまっているけど、第四十訓始まりまーす】
第四十訓 だんだんタイトルが浮かばない件について
「皆さんは療華と呼ばれる種族をご存知でしょうか?」
「療華……? どっかで聞いたことのある名前だな」
土方さんが険しい顔をして考える。
それから近藤さんが思い出したかのように手を打った。
「もしかして絶滅されたと噂されている……」
「えぇ。その通りです」
目を伏せて音成さんは言う。
簡単にまとめると、療華とは怪我や壊れたものを治してしまう治癒力の高い種族のこと。触れたものを全て治してしまうので、包帯を巻いて生活しているのだ。
ちなみに女の人だと左手。男はその逆ね。
だから何だ、とか思ったた奴は私が叩っ斬るよ!
「香音。なんで刀に手をかけて笑ってんだ」
「気のせいっすよー、アハハ」
「とりあえず、これで私の話は以上です」
話をまとめて荷物をまとめだすのだが、ふと疑問が生じた。
話は以上って療華の説明しかしてないような気がするんだけど。そのことを訊こうとした途端、音成さんに右腕をつかまれた。
「では、はるかをしばしの間お借りしますね」
「音成さん、何言ってんですか!? この人達が許可するわけ——」
「息抜きだと思って行ってきなさい」
「たまにはいいじゃねーか。休み欲しかったんだろ?」
「そーですぜ。滅多に休めるもんじゃねぇからなァ」
三者三様の反応をするが誰も否定はしていない。
というより、なんかみんながおかしいと思うんだけど! こんなあっさりとしてないし、何より優しくね!?
「じゃあ行きましょう」
「ちょ、音成さん! 首が! 首っつーか襟! 絞まる絞まるぅ!
ぐほぁ!? いたっ、なんか背中に刺さっ……いだだだっ!!!」
ズルズルと引きずられて行き、廊下からはるかの声が消えたとき。
部屋の空気が変わった。
藤月隊も察知したのか隣の部屋から退室しようとしたが、土方の声で止められてしまう。
「お前ら、ちょっと待て」
そして
「どこから聞いていた?」
ギロリと襖の向こうを睨みつけた。