二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 自分探し 【銀魂】  −流砂篇− ( No.145 )
日時: 2011/09/18 20:07
名前: 海苔 (ID: K/8AiQzo)

第五十四訓 重いもの持ってて「それ持ってやるよ」なんてのは所詮二次元のみってこと





「そういえば土方さん」

「なんだ」

「結局、流砂ってなんだったんすか?」


お茶を啜りつつ今更ながら尋ねてみた。
土方さんはマヨネーズをこれでもかというほどかけている。
ご飯が可哀想だ。せっかく女中さんが一生懸命作っているというのに。


「いやお前。なんだったんすか? じゃねぇよ」

「はい?」

「流砂集めてどこやったんだ」

「……どこいったんでしょうね、まったく」


やばい本気でどこやったっけ。
誰かが助けてくれたときにはあったような、なかったような。
でも刀はさっき布団のそばに置いてあったからなぁ。

空っぽになった湯飲みを返却棚へと置いて、私は逃げるように出てった。


「確認しときまっす!」

「香音えええっ!!!」


土方さんの怒鳴り声は聞こえなかったことにしておこう、うん。

+++


布団をただんで簡単に着替えて、畳に寝転ぶ。
やべぇ、二度寝したいわ。

とにもかくにも、どこやったんだろ。
掃除でもしたら見つかるものか。あ、女中さん方に訊いて見ようかな。
それなら届けてくれるはずだもんな。
……こうなったら、足がはえて流砂は旅に出ました、とでも言ってやりたいものだ。


「うーん、昨日通ったとこでも行ってみっか」


立ち上がって隊服の上着を小脇に抱える。
廊下に出ると少し風が冷たかった。この世界って季節は現実と同じなんだよなー。


「さて、まずはどこ行きましょうかね」


そのまま廊下を歩き、誰もいないか確認。
ちゃっちゃと行って帰りにお菓子でも買うかな。
屯所まで運んでくれたお礼としてあいつらに。『有心堂』の栗まんじゅうでいいよね。

そんなことを考えつつ歩いていると、


「お、はるかじゃねーかィ」

「……げ、総梧」


ちょうどいいとこに来たじゃねーかと顔に書いてある。
面倒ごとに巻き込まれそうなフラグが。


「ちょっと手伝——」

「だが断——」

「ったら資料持て」


断ろうとしたら遮られ、はめられた。
この野郎……。ってか資料持つってなにさ?