二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 自分探し 【銀魂】 ( No.156 )
- 日時: 2012/01/27 21:01
- 名前: 海苔 (ID: EWcIN/Ij)
「そんで、はるかは俺の目の前で、おっさんに頭を殴られて意識をすっ飛ばした
——はずだったんだよなー。
いや、この場合“意識はなかった”はずなんだろうけど。
あいつ、そっからなにしたと思う?
おっさんを背負い投げして、頭っから血流したまま
『だ、だいじょぶっすか……』
つって今度こそ本当に、精神と身体の意識がシャットダウンて感じだったから。
結局のところ俺は無関係なんで
——帰っていいかな、多串くん」
「だれが多串くんだぁぁぁ!!!」
「土方さん。病院なんで静かにしてくだせェ」
第六十一訓 入院とかしてても結局は暇
病院から連絡があったことで、すでに土方は頭が痛いといってた。
出てみると旦那だったのが余計にひどかったみたいで電話で口論しているところを代わったところ、
どうやらはるかが町でもめて病院にいるらしい。何やってんだ、あの馬鹿。
「で、旦那。はるかはどんななんですかィ?」
「一応大丈夫みたいで血出てたつっても、額切っただけみてぇだから。ただ……」
そこで途切れた旦那の顔はどこか目線を合わせようとしない。
と、ここで今まで黙っていた土方が口を開いた。
「おい。香音は本当に平気なんだろうな」
「さっきも言ったけど一応は、な」
ちょいちょいでてくる“一応”という言葉がひっかかったが気づけばはるかのいる部屋についてしまった。
中からチャイナやメガネの声が聞こえてきて、なにやら明るく話しているようだった。
別に、何でもなさそうじゃねぇか。むしろ今まで以上によさそうだ。
頭のねじが締まったのかなどと軽口でもたたいてやろうと思った。
部屋の中へ入るとベットにもたれているはるか。頭には包帯がぐるぐるに巻かれている。
こいつの痛々しい姿を見るのは初めてだったから、見舞いになんか買えばよかった。
「そんで私がそのガキンチョを助けてやったアルヨ!」
「あの時の神楽ちゃんすごかったからね」
「私も見たかったな。神楽ちゃんのすばらしい姿を」
「そんときは私がはるかを助けるヨロシ」
チャイナが武勇伝を語り終えちょうど話が切れたので声をかけようとしたが戸惑った。
それは土方も同じだったらしく、俺たちははるかのいる位置から見えない死角のところで思いをめぐらせた。
……何かが違う————と。