PR
二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 自分探し 【銀魂】 −白狐篇− ( No.65 )
- 日時: 2011/01/15 20:45
- 名前: 海苔 (ID: Xgqnh5jE)
- 参照: 君のための物語を書いてあげよう
夢を、見た。
第二十七訓 占いなんて信じてないからとか言う奴に限って実は人一倍信用している
どこかの裏道で総梧らしい人物がいた。
総梧の前には道をふさぐかのように居る誰か。顔はよく見えない。
月明かりがそいつを照らし出す。
白い狐のお面をつけて、腰には刀を下げていた。
そして次の瞬間————
あたりが紅く染まった。
——
「……なんちゅー夢だ」
体を起こして一言。本人に話したら軽く殺されそうだよ。
あくびをして、ふと気づく。
「あれ……? 誰も、いない?」
さっきまで藤月隊のみんなはいたはずだ。しかしさっきまで、と言っても外は暗く夕方なのに夜の雰囲気を出している。
それと同時にある違和感があった。それがなんなのかは分からないけど、とりあえず廊下に出てみた。
あたりが騒がしい。人がバタバタと歩き回っていた。
ちょうど前を穂乃嘉が通ったので声をかけてみる。
「穂乃嘉どうしたの? みんなバタバタして、なんかあった?」
「はるかちゃん、大変なの! 総梧がっ、総梧がっ!」
嫌な予感がした。
「総梧がやられたの!」
先ほどの映像が頭の中に流れ込んでくる。
手が汗ばんできて、うまく立てない。嘘だ、総梧がやられるわけが無い。
「どういうこと……?」
思ったほど声は小さく震えていて、怖かった。
「実ははるかちゃんが寝たときに総梧がやってきたの。見回り一緒に行かないか、って。
それで起こそうとしたら、いや最近大変だったし別にいい。それだけ言って行っちゃったんだけど」
「誰がやった」
「落ち着いて聞いてね。絶対自分を責めちゃダメだよ」
前置きをして小さく息を呑む。
頭の中で必死に否定をするが、それも空しくあっさりと打ち砕かれた。
「白狐がやったみたいなの」
PR