二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 自分探し 【銀魂】 ( No.99 )
日時: 2011/04/02 20:43
名前: 海苔 (ID: C2h0WdVv)
参照: 気づけばもう3月ってww

白狐と会ってから一週間。


あの日を境に白狐は出なくなり平和ともいえる今日この頃——




ではなく、隊の中では気まずい空気が流れているのだった。





第三十八訓 だんだん書き方が変わってるって気づいてる人挙手





「なんか気まずいんだよなー……」


はるかは一人、縁側に腰掛けてポツリと呟く。
そしてぶらぶらと足を投げ出す。


(白狐もあれ以来出なくなって、いいっちゃーいいんだけどさ。聞きそびれたこともあるんだよなー。
 うわ、思い出してきたらムカついてきた。今度会ったら絶対殴ろう)


「それまでに……」


物騒なことをサラリと思った後、腰に下げられている刀を鞘ごと抜き出して両手で持ち、文字の彫ってあるところを見る。


「強くならなきゃなー」


 そこには『沙音シャオン』とある。


(この刀江戸に行くときおとなりさんが渡してくれたんだよね。元気にしてるかな、あの人。
 そういえば私って火事こと調べるためきたんじゃんじゃなかったっけ!?
 ……あとで資料室でも見に行ってこよ)


刀を元に戻して、今見てきたほうがいいかなとか、どうやって気まずい空気ぶち壊そうかなとか考えている中はるかの元に“あの人”は、やってきた。


——



彼女は真選組屯所前で静かに佇んでいた。



先ほど近藤と土方はある一件の事件のことを調べていたのだが、予想より早く終わったためまだ明るいうちに帰ってきたのだ。
近藤は自分の想い人であるお妙との出来事を話し、土方はそれなりに聞き流していた。


「そしたらお妙さんが俺を……。む?」


意気揚々と話していたが急に話が途切れ、土方は近藤を見上げる。
目先には真選組。その前にいたのは一人の女だった。


長い藍色の髪を後ろに縛り前へと垂らし、薄桃色の着物を着ている。
そして濃い紫色の瞳が彼らをとらえる。


「おい……」

「真選組って、こちらであっていますでしょうか?」

「あぁ、あっているとも。
 道に迷ったのか? それとも誰かに何か用があるのか?」


近藤が女に優しく問いかけ女はゆっくりと用がある人の名前を口にした。


「はるかに用があるんです」


はるか——その名前の上には香音という苗字がつくことを思い、土方は納得する。
その間に2人は会話を続けている。


「はるかくんの知り合いか何かで?」

「はい。そのようなものです。
 ちょっと、はるかをしばし借りても良いでしょうか?」

「なら今すぐ呼んで——」


そんな近藤を止め、女は「1つお願いが」と付け加える。
女の口から出た言葉に対して土方はわずかに反応した。



「はるかが本当は男だと知っている方たちに伝えたいことがあるんですけど……」



女は少し悲しそうな顔をしていた。