二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- ポケモン二次創作 【虹色の天空】 ( No.120 )
- 日時: 2010/12/14 18:10
- 名前: 豆電球 ◆Y6CWE4r6bA (ID: sp0cIx.0)
第二十六章 〜決めました。〜
エンジュ「ピイ!十万ボルト!!」
《相手のフーディンは倒れた!ジムリーダーのナツメとの勝負に勝った!》
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エンジュ「やったぁ!かったよぉ!ピイ、フェリー、ダイちゃん!」
ギンガ「ま、次技が当たったらやばかったけどな。」
ナツメ「ギリギリでも、負けた事には変わりない。流石、チャンピオンが鍛えたと言うべきレベルまで達してる。」
ギンガ「俺も見てて、鳥肌が立ちました。僅か十歳でここまでの実力があるとは・・・」
エンジュ「お姉ちゃんがバトルとか、ポケモンの特性とかをおしえてくれたんです。」
それだけでは、普通ここまで強くなる事は無い。何が彼女を、ここまで強くしたのか。
エンジュ「お姉ちゃんは、アタシを何にも無いせかいから、すくってくれた。」
だから、今度はアタシがお姉ちゃんを救うんです。あどけない顔で、笑う。
——そんな事、出来るのならばとっくにしている。
俺も、アイツに救われた。出来ることならば、今すぐにでもあのクソ親父の下から、助けたい。
でも、今は——
ギンガ「そっか。ナツメさん、俺については大丈夫ですよね?」
ナツメ「仕方ないわね。認知しましょう。但し!少しでも危険だと感じたら、有無を言わさずテレポートさせるから!」
ギンガ「善処しまっ〜す!
エンジュ「はい!よろしくおねがいします、ギンガお兄ちゃん。」
よくもまあ、お兄ちゃんと恥ずかしがらずに言えるよな。こちとら、恥ずかしくて死にそうになるんだが。
ナツメ「それじゃあ、協会とリーグの方には私から連絡しておくわ。」
ギンガ「助かります。じゃ、エンジュちゃん。行こうか。」
エンジュ「そのまえに、まずポケモンセンターです!」
(コイツ大物だ!←色んな意味で。)
その頃、ワカバタウン、ウツギ研究所にて。
サトル「博士ぇぇぇ!!!」
ウツギ「うわっ!!耳元で叫ばないでよ、サトル君。一体何が・・・」
サトル「しらばっくれないで下さい!アイツが、リオン探しの旅に出るなんてっ!聞いてません!」
ウツギ「あ、ああ〜。成る程、それね。」
サトル「何冷静に、対応してるんですか。こちとら、傷(精神的な)が癒えてないというのに・・・」
ウツギ「そんな事言って〜。本当は、ギンガ君のポケモン達が居なくなって、寂しいんじゃないのかい?」
サトル「それはないです。ポケモン達の幸せが、一番ですから。」
ウツギ(何まともな事言ってるの!?驚きが隠せないよ!!)
サトル「何か言いたそうにしてますが、何ですか?」
ウツギ「話を戻そう。君は、相談も無しにギンガ君が旅に出ちゃった事が、許せないのかい?」
サトル「・・・それは、違う。あいつにはあいつなりの考えがあっただろうし・・・」
ウツギ「じゃあ、何がそんなに駄目なの?」
サトル「・・・あの2人は、ちっとも俺に相談せずに、大事な事を決めて突き進んじまう。それが、どんなに危険な物かも省みずに。」
ウツギ「・・・」
サトル「自分の事はどうでもいいのかよ、って思うぐらい、人の事しか考えてなくて・・・いつも、守られてばかりで。」
ウツギ「・・・うん。」
サトル「俺に出来る事って、そんな2人を抑制する事ぐらい。でも、いつも抑制し切れなくて・・・結局は、ぼろぼろになっても戦って・・・やっぱり、俺は何も出来ずじまいで・・・」
ウツギ「確かに、リオンちゃんもギンガ君も自分を省みない所がある。僕らが止めてもね。」
サトル「だから!今回の事も、何で相談しなかったんだ!」
ウツギ「巻き込まない為だよ。」
サトル「!!」
いつになく、真剣な顔つきで諭す。
ウツギ「君を。自分達みたいな奇特な人間じゃない、君を巻き込まない為。だと、僕は思う。」
サトル「俺は、関係ないとでも・・・」
ウツギ「はっきり言えば、そうなるね。君はリオンちゃんの、ただの幼馴染。ギンガ君の、普通のライバル。それでも2人にとっては、「普通」のサトル君がとても、特別なんだろう。」
普通の人って、彼らの周りには居なかったんだろうね。
博士の言葉が、全身にしみこんでいく。
ウツギ「彼らは、普通じゃない。だからこそ、普通の君だけは何があっても巻き込みたくないんだろう。」
リオンが、行方不明になったのも。ギンガが、何も言わずに旅立ったのも。
俺を、この戦いから遠ざける為。俺を、巻き込まない為———
ウツギ「・・・で、僕はどうしたらいい?」
どうしたら?そんな事決まってるじゃないですか。ウツギ博士。
2人が、俺を巻き込みたくないのなら。俺はあいつらを、サポートする為にあえて、巻き込まれよう。
サトル「ギンガが、旅立った街の名前を教えて下さい。今からなら、追いつくかもしれないです。」
ウツギ「・・・君なら、そういうと思ってた。ギンガ君、悪いけど僕、君との約束破っちゃいまーす♪」
半笑いしながら、さらさらと、街の名前を紙に書く。
ウツギ「今日中に旅立ったのなら、次はこの街に行くはずだよ。」
紙に書いてあった街の名前は。
ミウタウン。
地図には載っていない、小さな町。
サトル「ありがとうございます。博士。では、行きますね。」
ウツギ「気をつけて。」
俺は、行く。お前らを守り返す為に———
次回へ続く