二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- ポケモン二次創作 【虹色の天空】 ( No.38 )
- 日時: 2010/11/05 23:03
- 名前: 豆電球 ◆Y6CWE4r6bA (ID: sp0cIx.0)
第八章 〜お月見山の神秘〜
お月見山、2F
キオン「・・・なあ。やっぱりさあ、さっきの所で降りれば良かったんじゃないか?」
エンジュ「え!?だって、お兄ちゃんがこっちからポケモンのこえがきこえるって言ったから!」
キオン「確かに言ったよ!?でも、それとこれは違うじゃん!」
・・・道に迷ったらしい二人。(ゲームでは、迷う筈の無い極簡単なダンジョンだったが。)
それにしても、とてもキオンの方が年上とは思えない程、二人の会話は子どもっぽかった。
キオン「あーもー!さっさとこっから出て、ジム戦行こうよ!」
エンジュ「うん。・・・あれ?お兄ちゃん、あれ!」
エンジュが指差した先には、一匹のポケモンが居た。
キオン「あー、こいつ、ピッピっていうポケモンだよ。えーと・・・」
図鑑を開くキオン。エンジュがポケモンの事を聞く度に広げるので、エンジュ自身あまり気にした事はないが。
キオン「妖精ポケモンで、ノーマルタイプ。ってここらへんは、見なくても分かるって・・・特性はマジックガード、メロメロボディ。直接攻撃するんじゃなく、どちらかと言うとダブルバトルとかで、パートナーの援護担当って感じの技のパターンだな。」
キオンの長い説明を、軽く右から左へ受け流し(古い!)エンジュはピッピに近づく。
エンジュ「かわい〜!こっちにおいで!」
ピッピ「!ピピッ!」
キオン「駄目だよ、エンジュちゃん。怖がっているじゃないか。」
エンジュ「あ・・・ごめん。」
キオン「いいかい?こうするんだよ。見てて。」
そう言って取り出したのは、あま〜いゴスの実。ピッピの様子が変化する。
キオン「よしよし、いい子だ。大丈夫。僕らは、君に何もしないよ。お近づきの印のゴスの実だよ〜。どうぞ。」
ピッピ「ピッピ!」
エンジュ「ほえー・・・」
キオン「・・・よし。エンジュちゃん、もう大丈夫。こっちにおいで。」
エンジュ「・・・うん。」
恐る恐る近づく。そして・・・
エンジュ「さっきはごめんねー。もう驚かせたりしないから・・・」
ピッピ「ピッピィ♪」
キオン「うん。もう大丈夫だな。ピッピの奴、エンジュちゃんがえらく気に入ったみたいだな。」
エンジュ「えー、そうなの?うれしいなぁ・・・」
そこで、ピッピをじっと見つめるキオン。と、言うよりはピッピの方がキオンを見つめたと言うべきか。
キオン「・・・そう。うん。・・・分かった。」
エンジュ「・・・お兄ちゃん?」
キオン「エンジュちゃん、君は気に入ったかい?」
唐突に聞いてきた。主語は無かったが、何が言いたいのかはきちんと理解できた。
エンジュ「うん!とってもかわいいし、大好き!」
キオン「それはよかった。」
エンジュ「・・・?」
キオン「ピッピが、なんか素敵な所に案内してくれるみたいだぞ?行くか?」
エンジュ「う、うん!」
ピッピの後に付いて行った先に、広がったのは・・・
満月を背に、不思議な舞を舞っているピッピ達、ピクシー達であった。
思わず、ため息が出る程に美しかった。
キオン「・・・綺麗だね。」
エンジュ「本当・・・不思議な踊りだねー。」
キオン「うん。ピッピ達は、進化する時に月の石を使うんだ。でもさ、月の石はそう簡単に手に入る物じゃない。だから、満月の力を借りるんだよ。」
エンジュ「へえ・・・」
キオン「同じ満月でも、ふもとと山頂じゃ力が違うんだろうな。ふもとでは絶対進化しない。だから山頂にあがり、舞うんだ。」
エンジュ「・・・お兄ちゃんって本当に物知りだね。アタシの知らない事、全部知ってるんだもん。」
キオン「ありがと。ただの物好きだよ♪」
ピッピピピー、ピッピッピ♪ピッピピピー、ピッピッピ♪ピッピピピー・・・
キオン「さて、僕らはそろそろお暇しようか。」
エンジュ「うん。ありがとう、ピッピ。」
ピッピ「ピィ・・・?」
キオン「・・・ああ。そうだったね。分かった。エンジュちゃん、いきなりだけど・・・」
エンジュ「・・・?」
キオン「唐突だけど、この子は君にゲットしてもらいたがっている。ゲットしてあげてくれ。」
エンジュ「え?アタシ!?・・・」
キオン「どうやら、君にはポケモンを轢きつける何かがあるんだね。僕でも分かる程に。」
エンジュ「でも、アタシ・・・」
キオン「大丈夫だって。少しは自分を信用して?」
エンジュ「うん。よ〜し!ピッピ、いくよ!」
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エンジュ「ピイ、ありがと。ゲットかんりょう!」
キオン「前回より、腕が上がったんじゃないか?ジム戦が楽しみだよ。」
エンジュ「よろしくね、フェリー!」
キオン「フェ、フェリー?」
エンジュ「進化形がピクシーなんだよね?だから!」
キオン「ほう。なかなかいいね。」
エンジュ「でっしょー!あ、早くそとにでよ!で、センターでねるぞぉ!」
キオン「はいはい。行こうか。」
次回へ続く
エンジュちゃん、二匹目のゲットです。どうしても、手持ちは可愛いポケモン達で編成したい私。
『バトルとか関係ない!可愛ければいいのっ!』
これが私がエンジュの手持ちに賭ける思い(という名の妄想)ですよぉ!