二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ポケモン二次創作  【虹色の天空】 ( No.5 )
日時: 2010/10/24 22:00
名前: 豆電球 ◆Y6CWE4r6bA (ID: sp0cIx.0)

第三章 〜永久に、常に〜

トキワの森
キオン「・・・少し、違うな・・・」
何かを確認する。物ではない、何かを。
キオン「へえ、これが「源」って言う訳か。」
一本の大木に触れ、瞼を閉じて物思いに耽る。何を考えているのだろうか。
キオン「もう少し、探らないといけないな。まずは、人を見つけないと・・・」
幹から手を離したと思えば、すぐに歩き出した。出来る事ならば、ずっとこうして居たかった。
木々の葉のせいで薄暗い、物静かな空間が広がる。
寂しくなる暗さではなく、心がゆったりと落ちつくような木漏れ日。
僅かに生えた草むらを歩き、目的地を目指す。

???「ここは・・・どこ?」
同じく、トキワの森。しかし今、道に迷う幼い少女には、恐ろしい闇にしか見えない。
???「どうしよう。まよっちゃった・・・」
ガサリ。
???「!?だ、だれかいるの?」
ガサガサガサ!!
現れたのは、野性で見かけるものにしては小柄な、ピカチュウだ。まだ子どもなのだろう。
???「なんだ。キミか。こわがらなくてもいいよ。アタシ、なんにもしないから。」
優しく手を伸ばす。暫く眺めた後、静かに擦り寄るピカチュウ。
???「キミは、どこからきたの?」
ピカチュウ「ピッカ!」
???「ふふ、かわいいね。さて、アタシはおうちにかえらないと。」
ピカチュウ「ピカ・・・?」
???「だいじょうぶ。キミもみちにまよったみたいだし、アタシといこ!」
その時、ウィンディを連れたキオンが現れる。
キオン「あ、人発見!何してんの?」
???「お、お兄ちゃんはだれ?」
突然現れた人間に、驚くのは当たり前。それも、大きなポケモンを連れていたら、余計に驚くだろう。
キオン「びっくりさせちゃったようだね。ごめん。僕は、キオンっていうんだ。君の名前は?」
???「アタシは、縁寿(エンジュ)っていうの。」
キオン「エンジュちゃんか。よろしく。」
エンジュという少女は、ふと思い浮かんだ疑問を口にした。
エンジュ「ねえ、お兄ちゃんはなんでここにきたの?アタシは、道にまよったんだけど・・・」
キオン「僕?僕は・・・「探し」に来た。」
エンジュ「何を?」
ザアァァ・・・
急に、突風が吹く。思わず目をつぶるエンジュ。再び目を開けた時、少年は彼女を見つめていた。
あまりにも綺麗過ぎて、作り物に見えてしまう程に美しい翠で。
キオン「・・・さあね。僕にはわからない・・・かな。」
ふっと、微笑む。とても、穏やかで不思議な・・・
エンジュ「・・・?」
キオン「そういえば君、道に迷ってるんだよね。丁度良かった。僕達が、君達を送ってあげるよ。」
ハヤテ「オン!」
エンジュ「いいの?あ、でも、ピカチュウが・・・」
キオン「君は、ポケモンもって無いのかい?」
エンジュ「うん。」
キオン「この子は、群れからはぐれたんだね。じゃあ、君がゲットしたらいい。なんなら、僕のポケモンをかすよ。無理に野性に戻すよりも、幸せな事だってあるんだから。」
エンジュ「・・・お兄ちゃん、なんでこの子がむれからはぐれたってわかったの?アタシにもわからなかったのに。」
しまった。と言う顔になる。しかし、すぐにいたずらっぽく笑うと、
キオン「僕は、「この子達」の気持ちが分かるんだよ☆」
と、返した。自分の相棒をなでながら。
エンジュは、「信じられない」という顔をした。バカじゃない?という気持ちではない、別の意味で。
キオン「なーんちゃって!ポケモンの状態を見たら、誰でも分かるよ!信じちゃった!?」
エンジュ「・・・お兄ちゃん、ウインディ貸して。アタシ、この子ゲットする。」
キオン「いいよ。はやて、このバトルの間は、エンジュちゃんに従って。いいね?」
ハヤテ「オン!!」
エンジュ「・・・」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
エンジュ「や、った・・・」
ペタンと、へたり込む。彼女の目の前には、さっきようやく動く事をやめた、モンスターボールが転がっている。
キオン「やっるぅ!あ、あと一つお願いが〜。」
エンジュ「なに?」
キオン「そのピカチュウ、コイツに登録させて!」
エンジュ「?いーよ。」

トキワシティ
エンジュの肩には、さっきゲットしたばかりのピカチュウ「ピイ」の姿。
キオン「あ〜戻ってきちゃったかぁ・・・」
エンジュ「ありがと!お兄ちゃん!ピイ、これからよろしくね!」
キオン「でも、少し弱ってるな。近くのポケモンセンターで・・・」
エンジュ「そのひつようはないわ。お兄ちゃんにはとくべつに見せてあげる。見てて。」
ポウ。
エンジュの手先が、薄い桜色に輝いた。と、思えばすぐに光は消え、ピイの瞳に光が戻る。
キオン「・・・君は・・・」
エンジュ「・・・アタシは、少し他の人と違うだけ。そして、これから歩んでいく道も。」
キオン「・・・君が教えてくれたのに、僕だけ教えないなんて公平じゃないな。」
エンジュ「・・・やっぱり、おもってたとおり。お兄ちゃんも、普通じゃない。」
キオン「・・・はは、分かっちゃった?・・・さ、君の家に着いたよ。ここで、お別れだ。」
いつの間にか、エンジュの家の前に居た。
エンジュ「・・・アタシも、お兄ちゃんに付いてく。ね、いいでしょ?」
キオン「!!!」


次回へ続く


訳分からん。(いや、真剣に)
エンジュちゃんが、エンジュシティとかぶったのは本気で偶然。
てゆうか、ここで新キャラだすとか。作者の頭は、どうかしてんのか!!??