二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- ポケモン二次創作 【虹色の天空】 ( No.80 )
- 日時: 2010/11/23 23:20
- 名前: 豆電球 ◆Y6CWE4r6bA (ID: sp0cIx.0)
第十五章 〜了解!〜
所変わって、ジョウト地方のエンジュシティ。
キオンの夢にも出てきた鈴音の小道で、一人の男性がポケギアを使い、会話をしていた。
男性は、エンジュシティポケモンジムリーダー、マツバ。
マツバ「・・・そうか。まだ行方が分らないんだね。」
ミナキ『ああ。警察の話でも、全くといって良いほどに物的証拠が見つかって無いそうだ。』
彼は、マツバの友人でありスイクンハンター(自称)のミナキ。
話題の内容は、やはり「彼女」の事だ。
マツバ「・・・本当に、リオンちゃんはどこにいってしまったんだろう・・・」
マツバ『ん?その言い方では、彼女が誘拐されたって信じてないようだな。』
マツバ「当然。マツバ、君は信じるかい?「あの」リオンちゃんが、無抵抗で誘拐されるなんてさ。」
ミナキ『う・・・うむ。確かに・・・ありえんな。』
声のみでも、苦笑いをしているのが分かる。
彼は以前、リオンにかなり痛い目(どんな痛い目かは、お好きなようにご想像下さい)にあっているのだ。
マツバ「あの時のミナキは、本当に可哀想だったからな〜」
ミナキ『そう思っていたなら、すぐにでも助けてくれよな・・・』
マツバ「そんな事したら、僕まで危ないじゃないか!命は、惜しいからね。」
ミナキ『よし。彼女を俺が発見したら、マツバがこんなこと言ってたぞ〜、と教えてやろう。』
マツバ「あ。」
コレで五分五分だな。くつくつと、笑う。
騙された・・・まったく、やはりミナキの方が、年上なんだな。
マツバ「・・・で、本当に何も情報は無いのか?ミナキの事だ。何か掴んでいるんじゃないのか?」
ミナキ『!』
マツバ「ふっ、やっぱり隠してたか。」
ミナキ『ばれたか。マツバに隠し事は、リオンちゃんの鉄拳を喰らうよりも、ある意味恐ろしいからな。』
マツバ「だろ?」
参りました。電話先で、きっとホールドアップしているのであろう。一瞬、声が遠ざかる。
ミナキ『実はな。三週間ぐらい前だろうか。あの世界的に超有名なある博士から、俺に連絡が来た。』
マツバ「!その博士って・・・」
ミナキ『ああ。オーキド・ユキナリ博士だ。』
マツバ「・・・いけしゃあしゃあと・・・で、どんな内容だったんだ?」
ミナキ『正直言って、あまり期待しない方が良いぞ。博士も、人伝いに聞いたものらしいからな。』
マツバ「それでも構わない。少しでも、手がかりになるのなら!」
今は、どんな小さな事であろうと構わない。ほんの少しでも、リオンちゃんに繋がるのなら。
ミナキ『マツバ・・・よし、いいだろう。ただ、この話は信憑性が薄い。鵜呑みにするのは、よしたほうがいい。』
マツバ「了解。話してくれ。」
以下、回想シーン
三週間前、ある町のポケモンセンターにて
ジョーイ「ミナキさん、貴方宛にテレビ電話がかかって来ていますよ。」
ミナキ「あ、ありがとうございます。誰からです?」
ジョーイ「さあ。匿名をご希望されまして、私は残念ながら存じませんわ。」
ミナキ「?マツバじゃないよな。奴なら、直接ポケギアにかけてくるだろうし。」
不思議に思いながらも、備え付けのパソコンの前に座る。
元々、そろそろここを出るかと思っていたので、すぐに用件を終わらせるつもりだった。
あっちから、通信が入ったらしい。ジョーイさんが出て行った。
画面めいいっぱいに映し出された顔は・・・
オーキド『もしもし、ワシじゃ。さっき入ってきた情報なんじゃが・・・』
ミナキ「って、ええ!?オーキド博士!?」
オーキド『おお、スマンスマン。ワシとした事がつい先走ってしもうたわい。』
ミナキ「あ、あの・・・全然話についていけないんですが・・・」
オーキド『あー、スマンな。ミナキ君じゃな。マツバ君から、話は聞いておる。スイクンハンターじゃったっけか。かなり研究しておるとな。』
ミナキ「半分当たってますが、正確には私は、ジョウトの歴史について研究してます。」
オーキド『まあ、そうとも言えるとマツバ君が言っておったな。』
ミナキ「アイツ・・・」
オーキド『ああ、いかん。話が反れた。ワシが君に伝えたい情報の事なんじゃが・・・』
ミナキ「もしかして・・・彼女のことですか?」
オーキド『いかにも。一週間前に行方不明になってしまった、リオンちゃんの事じゃ。』
ミナキ「・・・それで、どんな内容ですか?」
オーキド『マサラタウンの、小さなトレーナー諸君からの、とある少年についての目撃証言じゃ。』
ミナキ「・・・少年?」
オーキド『ああ。話を聞けば聞くほど、彼女みたいだと思ってしまってな。』
ミナキ「それで?特徴はなんですか?」
オーキド『漆黒の髪、彼女と同じ型のポケモン図鑑、そして・・・』
ミナキ「それだけで十分怪しいじゃないですか!」
オーキド『待て、まだ続きがある。そして、彼は「はやて」という名のウインディを連れていたらしい。』
ミナキ「もう決定じゃないですか?」
オーキド『・・・いや。彼には、彼女とは決定的に違うものがある。リオンちゃんは、金色の瞳。しかし、彼は翠色の瞳だったそうだ。いくらなんでも、瞳の色まではたやすく変えられないだろう?』
ミナキ「確かに。しかし、もしかすると彼は何らかの繋がりがあるかも知れませんね。」
オーキド『そこで、君に頼みがある。カントーに行って、その少年について調査してほしい。少年の名前は、キオンというらしい。』
ミナキ「・・・分かりました。喜んでお引き受けします。と、いうよりも・・・」
オーキド『何じゃ?』
ミナキ「スイクン追っかけてたら、カントーに来ちゃってたんですよね〜☆」
オーキド『・・・じゃあ、頼んでも良いかな?』
マツバ「了解。」
回想シーン終了
マツバ「・・・」
ミナキ『と、言う訳で俺は今カントーのとある町に居る。お前も来るか?』
マツバ「・・・いや、すまないが僕は無理だ。ジムを空けるわけにも行かない。あと、確かめたい事があるから。」
ミナキ『・・・分かった。キオンとやらについて、何か分かったら、すぐに連絡する。じゃあな。』
プツン
マツバ「キオン・・・」
次回へ続く