二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

ポケモン二次創作  【虹色の天空】 ( No.83 )
日時: 2010/11/25 22:56
名前: 豆電球 ◆Y6CWE4r6bA (ID: sp0cIx.0)

第十六章 〜遭遇〜

再びクチバシティ
キオン「うん。無事にディグダ、ダグトリオ、ゲットだね。」
エンジュ「お兄ちゃんが、「ダクト」で、アタシの子が「ダイちゃん」!」
キオン「お互い、いい名前付けたよね!!」
互いに手を取り合い、モンスターボールを取り出す。
キオン「ダクト!」
エンジュ「ダイちゃん!」
名前の通り、どちらも♂である。なぜか互いのネーミングセンスには、理解がある二人。
キオン「エンジュちゃんの、ポケモン達の名前ってホント、可愛いよな!」
エンジュ「そういうお兄ちゃんだって!「はやて」って、とっても素敵な名前よ!」
キオン「本当かい!?よっし!やる気出てきたー!」
エンジュ「アタシも、ジム戦がんばるぞ〜!」
意気揚々と、ジムのある方角へ向かう二人。ちゃっかり、レベ上げも済ませているご様子。
キオン「っしゃ!行くぞ!ファイトー!」
エンジュ「オーッ!!」
二人で何がしたいのか。円陣を組んで、やる気チャージ!どこまでも斜め上を行く、兄妹である。

時を同じく、というよりも場所も同じくと言っていいだろう。
一人の男性が、広い空と海を眺めていた。
???「流れ流れて・・・てか?スイクーン!どこなんdって、違う違ーう!」
この男、スイクンハンター(自称)のミナキ。前回の話で分かるように、スイクンを追いかけtゲホゲホ。
いや、約一ヶ月前に行方が分からなくなった、チャンピオンのある少女の、情報を掴む為にやってきた。
ミナキ「スイクン探しは、しばしお預けだ。今は、リオンちゃん探しだ!博士からの直接的な依頼だぞ!」
独り、海に向かって叫ぶ男。正直言って、少し怖い。これでも、立派な研究者だ。
そんな男を岬を挟んで、見てしまった女の子が居た。
エンジュ「・・・お兄ちゃん、あの人・・・」
顔は、引きつっているどころの問題ではない。完全に青ざめていた。
キオン「!」
エンジュ「お兄ちゃん、警察をよんだほうがいい?」
キオン「いや。無視しておくのが一番だと思うよ。さ、行こう。」
少しでも、早くこの場を去らねば!エンジュちゃんが危ない!と、本能的に悟ったらしい。
後に、彼は激しく後悔する事になる。早くその場を去る為、事もあろうか相棒を出してしまったのだ。
キオン「はやて、エンジュちゃんを乗せてジムに行ってくれ。出来る限り、音を立てずに。」
はやて「・・・」
しかし、いくら静かにしていようが、大きいポケモンを出せばそれなりに周りから目を引く。
そして、最悪の事態(キオン曰く)が起こってしまうのであった。

ミナキ「あっ・・・」
不審者(ミナキ)が、こちらをガン見している。←笑う所だよ!
キオン「早く行って!」
主人の切羽詰った声を聞き、指示通りにジムに向かって、エンジュを乗せて走り去った。
ミナキ(不審者)が、物凄い勢いでこちらに迫って来た。←笑う所だよ!
キオンは正当防衛だとばかりに、彼(不審者ミナキ)に向かって、仲間を出し、
キオン「りゅうが!十万ボルト・・・じゃなくて、百ボルト・・・ぐらいで頼む!」
流石に、人間相手に十万ボルトはヤバイと思ったらしく、少し手加減をして攻撃した。
(ここまで、全て笑う所ですよ!)
ミナキ「うぎゃあぁ!!」
それでも、かなりのダメージがあったらしい。地面に倒れてしまった。

キオン「だ、大丈夫ですか!?すみません!つい・・・」
ミナキ「いや、問題ない。う、体が痺れる〜」
キオン「すみません、あまりにも」
不審者っぽかったので、という言葉を飲み込む。失礼極まりない。
ミナキ「アタタ・・・ところでさっき君、ウインディ出したよね?」
キオン「は、はぁ。」
ミナキ「俺、今人探ししてるんだけど〜その子、ウインディ持っててね。」
キオン「・・・それで?僕とどう関係が?」
ミナキ「よかったら、ウインディの名前を教えてくれないか?」
キオン「・・・何故?」
あからさまに怪しいと判断したらしく、逃げる準備を整えたキオン。
ミナキ「いや、ウインディのトレーナーには、全員聞いてきたんだ。軽い気持ちで答えてくれたらいい。」
キオン「・・・ニックネームはありません。普通にウインディです。」
嘘をついた。
ミナキ「・・・そうか。すまなかった。ジム戦に行く途中だったのに。」
キオン「いえ。それでは。」
ほんの少しだけ、罪悪感があった。
でも、守る為に必要な大事な嘘。今の自分と、エンジュちゃんを守るには、コレしか方法は無い。
逃げるように去っていく彼は、見送った男性がとても辛そうな表情をしていた事を知らない。

キオンが去った後。
ミナキ「彼が、「キオン君」か・・・」
信用して貰えなかったな・・・
名前を聞かずとも分かる程、彼女と酷似していた。しかし、やっぱり決定的に違う箇所があった。

         金の瞳                翠の瞳

似ても似つかない、非なる色。
ミナキ「俺には、何も出来ないけどな。」

その様子を見つめる、一つの影。
???「全てが私のせいなのですね・・・」
辛く悲しそうな、言葉。というよりは、旋律というべきか。
???「しかし、今の私には何も出来ない・・・真に申し訳ありません。わが主。」


次回へ続く