二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ポケモン二次創作  【虹色の天空】 ( No.92 )
日時: 2010/11/29 21:37
名前: 豆電球 ◆Y6CWE4r6bA (ID: sp0cIx.0)

第十九章 〜迷子〜

タマムシシティ、タマムシデパート
キオン「ここ・・・何処だ?」
事の発端は、三時間前に遡る。

以下回想シーン(キオン視点)
エンジュ「お兄ちゃん!見て、コレ!」
物凄い勢いで差し出してきた物は、タマムシシティの観光案内パンフレットだった。
キオン「・・・何?」
エンジュ「ここ見て!タマムシデパートで、今日セールあるんだって!」
いきたいいきたいいきたいいきたい!!って鬼気迫る表情で、迫ってくるもんだから・・・
キオン「分かった。ジム戦前に行こうか。」
と、言ってしまい、ここに来た。

回想シーン終了
キオン「エンジュちゃん、夢中になるのは良いけど、僕を置いていかないでよね!」
お分かりだとは思うが・・・遭難者(という名の迷子)になってしまったという事でした。
キオン「建物内だから、はやてを出す訳にもいかないし・・・」
流石に、迷子センターにいくのはプライドが許さないので、しょうがなく彷徨っているのだ。
キオン「何が楽しいんだか・・・」
第一、何で「セール」という物に心惹かれるのか。女の子の心事情は、複雑怪奇です・・・
独り、センチメンタルな気分になる。心の整理は出来たし、探しに行くか。と、気持ちの切り替えを3分で行った。
キオン「屋上にでも行くか・・・」
行きそうな場所には、ほぼ顔を出した。居るとしたらそこだろう。
屋上
キオン「居ないなぁ・・・」
何処に行ったのだろうか、まさか攫われたんじゃ!?あの子、知らない人にすぐついってっちゃうし!
兄貴を通り越して、もはや過保護の父親的心配性に陥るキオン。
悶々とする彼に話しかけてきたのは・・・
???「もし、ご気分が優れないのですか?」
物腰優雅な、和服美人。紅葉色の着物が映える映える。あれ、どっかで見た事あるよーな。
エリカ「お久しぶりですわ。私です。」
キオン「・・・ええ。エリカさんもお元気そうで、何よりです。」
エリカ「三人から、私宛にメールが来ました。ご安心下さい。あのお二人以外には、全て話が通っております。」
キオン「えー・・・やっぱり、ばれてたんですか〜〜・・・」
エリカ「正直言って、それでよく今までばれませんでしたね。といいたくなりますわ。」
キオン「自分的には、かなり頑張ったんですが。」
エリカ「一部分を変えただけでしょう。」
キオン「いえいえ、二部分です。」
エリカ「そういう問題じゃありません。何で、私がわざわざアナタに会いに来た理由、お教えします。」
キオン「・・・連れを探しているので、出来る限り手短にお願いします。」
エリカ「分かりました。」

一方その頃、エンジュはと言うと
チンピラ1「おい、おちびちゃん。お金持ちだろ?お兄ちゃん達に、恵んでくんない〜?」
チンピラ2「そうすりゃ、痛い目には遭わせないからさ★」
知らない人に、付いて行っては無かったが絡まれておりました・・・
怖いが、頼れるお兄ちゃんが行方不明なので、ここはエンジュだけで乗り切ってやる!
エンジュ「・・・「おじさん」たちさ〜、さっきからうるさいよ。」
わざと、神経を逆撫でするような発言をかます。これは、お兄ちゃんの処世術の一つだ。
チンピラ1「んだとぉ!人が優しくしてたら漬け込みやがって!」
エンジュ「だって、ほんとうなんだもの。だいいち、アタシにそんな事いってていいの?」
お兄ちゃん式処世術其の弐!
エンジュ「アタシ、バッジ集めのたびでここにきたのよ。こんど、四つ目だったかな?」
自分の実力をさり気なくアピールする。(これは、お兄ちゃんが通常運転で使ってます)
チンピラ2「何っ!?」
チンピラ1「マチスさんを倒したってのか、このガキ・・・」
エンジュ「うん。何なら、そとでバトルする?」
チンピラ1「生意気言ってんじゃねー!このガキ!」
・・・今回は、はずれらしい。お兄ちゃんなら、コレで大体が逃げる。(ジョウトのバッジ、全部持ってるから)
ならば!お兄ちゃん式処世術其の参!
エンジュ「・・・ふぇ。」
チンピラ2「なっ!?」
涙を見せる!(お兄ちゃんはした事無いけど。お兄ちゃんはそこで、大乱闘勃発するよ!)
エンジュ「こわいよ〜。お兄ちゃ〜ん!!」
警備員「こらぁ!お前らぁ!子どもに寄ってたかって何をしてるんだぁ!!」
うわ〜お!大成功!聞いた時は信じられなかったけど、すごいね!女の涙!
チンピラ2「げっ!逃げるぞ!」
チンピラ1「くそっ!」
警備員「君、大丈夫だったかい?怖かっただろう。」
エンジュ「ええ、まあ。あ、そうだ!警備員さん!探している人が居るんですけど・・・」

ピーンポーンパーンポーン♪
エリカ「迷子連絡放送?」
キオン「まさか、エンジュちゃん・・・」
『キオン様。キオン様。お連れ様がお待ちでございます。一階、迷子サービスセンターまでお越し下さいませ。』
キオン「ああああああやっぱりかああああやっちまったよぉぉぉぉああああああああ!!!」
エリカ「いきなり何ですの!?お下品です!」
キオン「人生のリセットボタンは何処!?」
その場に蹲るキオンを見て、エリカさんの一言。
エリカ「早いとこ、お連れ様を回収しないといけませんわね。それでは、ジムでお待ちしております。」
キオン「はひ・・・」

キオン「まったく、僕を迷子扱いするなんて酷いじゃないか!」
エンジュ「アタシ、怖い人にからまれたのよ!お兄ちゃん、助けにきてくれなかったくせに!」
キオン「へ?処世術教えたじゃんか。大丈夫だったろ?」
エンジュ「だいじょうぶだったけど!心配ってモンはないの!?」
キオン「君なら、絶対に大丈夫だと思った。それだけだ。」
エンジュ「!!」
キオン「ん?どうした?」
エンジュ「・・・お兄ちゃんって、ホント心臓にわるい・・・」
キオン「?」


次回へ続く