二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【ボーカロイド】ミクの初恋☆ ( No.43 )
- 日時: 2011/01/05 13:00
- 名前: 紫陽花 (ID: povdN7Wc)
白い雪のプリンセスは・・・2
あぁ・・・私、死んでしまうのね・・・・。
意識が、呼吸が、心臓が、・・・・感覚も、無くなって。
「白雪!!」
お父様の声がする・・・。
でも、・・・答えられない。
そういえば、お父様が前に読んで下さった御伽噺・・・・。
あのお姫様も、お母様のもてなさった料理で死んでしまうのでしたね・・・。
私も、そうなのね・・・・。
時が、止まる。
お願い、KISSで目を醒まさせてくれませんか?
白い棺・・・城と言う、牢獄の様な場所から、連れ出して欲しいの。
お母様の憎しみは、私の身体をついに貫いた。
だから、助けに来て?
ここから祈ってる、王子様が来てくれる事を。
ガチャ・・・・
「お父様、もうネクタイ位自分で結んで下さいな!」
「でも、白雪の方が上手いし早いだろう?」
「そ、それは・・・・」
そんな会話の中までも、お母様は妬んで来ますわ。
「お願い、小人さん達!お母様から私を護って!!」
そうお願いしても知らん振り。
もう・・・助けてくれないなんて・・・。
「ねぇ、白雪。」
グッ・・・・
「お、母・・様・・・?!・・・やめ、て・・・・!」
「ふふ、これで・・・私の物」
ギュッ
「いやぁぁぁぁぁああ!!!!」
悲しくて辛くて、零した涙。
その一粒さえも、拭えなくて・・・。
呼吸も、出来なくなって。
視界、消えた。
お願い、この世に私が居る内に来て!私だけの王子様!
駆けて来て欲しいの。
訳は聞かないで、・・・・私にだって、答えられない。
望まなかった。憎まれの感情なんて。
お父様への、お母様の愛情はとても深いわ、とても。
だから、・・・二乗したの・・・・?
もう直ぐで、私は・・・居なくなるのかな・・・?
命が終わるかも、知れません・・・。
音が、切れていって。
酸素が、廻らない・・・!!
あぁ、昔読んだ御伽噺が・・・・。
そう、あれは、・・・毒リンゴを食したお姫様は、・・・・眠りにつく。
私も、眠りに・・・・・。
バタン・・・・
お願いKISSで目を醒まさせて欲しいの。
私の胸の中の気持ち、王子様に届きますか・・・?
階段を上って、・・・ドアを開けて。
私を見つけて欲しいの・・・。
お願い、王子様・・・・。
あれ・・・?
あの子は・・・・・・。
私の王子様は、貴方だったのね。
消える前に、・・・早く・・・・私を、目覚めさせて。
消えてしまうその前に・・・・。
キミ
ね、王子様。