二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: VOCALOID物語 ( No.115 )
日時: 2010/11/04 18:34
名前: 無幻 (ID: 8hgpVngW)


■[MIKU] マトリョシカ *。+゜ 03 ゜+。*


わははは、狂った、狂った。

歪む足取りで何処へ向かう?


あー変人が追いかけてくーるー。



「わーぉ。」



ああ、吐いてしまいたい。

     私の全部、受け止めて。


ああ、その両手で受け止めて?

     そうしないと—————。






ピタリと立ち止まる。



「ふふ、ちょっと聞いてよ。大事な事なの。」

「…アンタ、正気か。死ぬぜよ。」

「だってだって我慢できないの。頬を抓ってみたけど、夢じゃないの。」


そう、此処は屋上。



「待ちんしゃい。」
「やだやだ。兄さんは待ってくれない——っ!」


そして、姉——ミクの身体は宙に浮かぶ。




「———あぁぁあああぁああぁあぁぁぁ!」



妹の悲痛な叫びがミクの耳を刺激する。






グシャッ。







やっぱり私は継ぎ接ぎ狂ったマトリョシカ。




(妹)

…あーあ、いなくなってしもうた。



もっと、骨の強い奴だと思うとったのにのぅ。


もう…おしまいじゃき。



「ヒック…ウゥ…」



涙が頬を伝う。




もうちっと長生きしたかったんじゃがのぅ。






仕方ない。




一緒に、逝ってあげようかのぅ。






「ああ、空が青…」






地は、二人の紅によって染まっていく。