二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: VOCALOID物語 ( No.16 )
日時: 2010/10/27 16:04
名前: 無幻 (ID: 8hgpVngW)
参照: 嘘吐きは許さない!嘘吐きは…鷽に退治して貰わないと♪

■[MIKU] 白い雪のプリンセスは *。+゜ 01 ゜+。*


鏡よ、鏡よ、鏡さん。

世界で一番可愛いのは? 違うわ、可愛がるのは、やめてよ。


ホラ、睨まれちゃったでしょ。棘みたいな視線で。知ってる?棘って刺さると痛いのよ?



ああ、王子様の彼女…ああ、否、婚約者?だったっけ?

凄く人の良さそうな人で、お似合いだと思っているのに。

だって、こんなに貧相な私でもパーティに呼んで下さっているのよ?素敵な人じゃない。


素敵な人が、素敵なパーティで、素敵な晩餐を持てなさっている。

人の扱いが上手い、ていうか、心の捉え方を心得ているわね、流石。


「どうぞ、食べて?」


透き通るような綺麗な声で、私に言う。


「ええ、頂きますわ。」


口に含んだ瞬間。彼女はそっと、[笑み]を浮かべた。



世界が、反転していく。

意識も、薄れていく。

そんな、危うい意識の中で、夢を見ている。


何時だったかしら。男の子が聴かせてくれたおとぎ話。


その時から、彼と私の時は、未だ止まったまま。

私の中の時間も、また止まった。



夢の中でもいい。KISSで目を醒まさせて欲しいの。

早くしないと白い棺が閉まっちゃうわ。早く、連れ出して?

突き刺さる憎しみはドラマのような深〜い事情があるの。


でも——

              キミ
私が祈ってるのに、まだ王子様は来ないと言うの?