二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: VOCALOID物語 ( No.7 )
日時: 2010/10/26 16:40
名前: 無幻 (ID: 8hgpVngW)
参照: 勘違いも甚だしい。彼女は、お前なんぞのモノではない!


■[リン.レン] 秘蜜〜黒の誓い〜 *。+゜ 03 ゜+。*


(ミク 視点)


禁忌の罪は、決して消える事は無いだろう。


彼女の背中にある二つの楔は、癒えぬ傷となって刻まれ続ける。



リンには、婚約者がいた。幸せな日々を送っていた。


だけど、彼女は空から逃げていった。



——何故?



彼女には、こんな所まで追いかけてきてくれる人がいるというのに——


羽の生えた男性は、レンから貰った小さな花の指輪を眺めているミクの背後で、




銃を構えていた。




怒れる裁きの矢は、漆黒の少女の背中を——



静かに、貫いた。













レンは彼女の亡骸を抱きしめる。


羽を堕とした堕天使は、汚れた契りを解き放って。



その命と引き換えに、



一枚の羽だけを残して。


(リン……何故此処に居るの?戻ってきてくれたの?)


少女を救って



「リ…リンッ!」



消え去った——————


「リン———————ッッッ!!」

゜。+。゜。+。゜。+。゜。+。゜。+。゜。+。゜。+。゜。+。゜+。゜

羽を堕とした堕天使と、汚れた黒に染まる花嫁。


地の底へ堕ちてさえも、少女の背中に誓いの楔を残したまま。



少女はこれからも、許されない罪を抱えてく。




罪の果実が朽ち果てた時。










再び巡り合うその日まで———