二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: キングダムハーツ タイムトリップチルドレン!! ( No.375 )
日時: 2011/11/04 12:10
名前: リラ (ID: BDgtd/v4)

お題シリーズ—5・最悪の選択肢、すれ違う思い—

『はぁ…はぁ…』

『『消えろぉ!!!』』

『うわぁぁぁぁぁぁッ!!!!!』

白をモチーフをした城の最上階の虚空の祭壇では赤髪の少年グラッセが立ち上がろうとした瞬間、黒と赤の服装をした金髪の少女—と言うべき者が壁まで弾き飛ばす。

『く、クソぉ…』

『『どうした?もう終わりなの?』』

これには痛みの余り顔を歪めていると、金髪の少女—リズの格好をしたリズ=ヴァニタスが楽しそうに笑い最強のキーブレード—χブレードを持ち上げる。

『『全て、失え』』

『マズイわッ!!リフレクッ!!!』

そしてリズ=ヴァニタスがχブレードの力を使った大技を使おうとすると、青髪の少女—アクアがグラッセを庇うように防御の魔法を唱えるが

『『はぁぁぁぁぁッ!!!』』

『ああっ!!!』

『アクアッ!!!』

流石伝説の武器と言ったところか、χブレードの技・グランドクロスの方が勝りアクアがその攻撃の餌食となるとグラッセが叫びリズ=ヴァニタスを睨みつける。

『何でそんな奴に身体乗っ取られてるんだよ、リズ…!!』

『『乗っ取られるだと?私…いや俺は俺だが?』』

『ふざけるな!!お前がリズなワケないだろう!!いい加減出て行きやがれ!!!』

乗っ取られている—そう今のリズは確かに姿はリズだが瞳の色は金色だし完全に口調がヴァニタスになっている。
服装もあのヴァニタスと同じ格好だし、リズとも声が混ざってはっきり言えば気持ち悪い。
何とか正気に戻そうとグラッセはただ、叫んだ。




『…う、うぅん…?』

『—やっぱりこうなっちゃったんだねリズ』

『ヴェン!!?』

一方そんな事になっているとは知らないリズは、暗闇だけど何処か暖かい光がある場所で目を覚ましヴェンと再会をしていた。
そしてステンドガラスの上へと着地し、辺りを見渡す。
そこは—ヴェンが描かれたステンドガラスで、ヴァニタスも描かれている。

『…まさか、ここは…』

『そう、俺の心の中だよ』

最高の事態が起き確認しようとすると、ヴェンが代わりに答えリズは笑顔でキーブレードを構える。

『…なるほど、決着を付けるには持って来いの場所ってか』

ここなら全力で戦っても回りの被害とか気にしなくてもいいもんねと呟くと、χブレードを持ったヴァニタスが降りてくる。

『またしても融合は不完全だった…もう一度『ふざけんじゃねぇぞ———ッ!!!』ごうっ!!?』

完全な融合を試みようとしたヴァニタスにリズの跳び蹴りがヒットした。
敵だけどあれは痛いなと、ヴェンは軽くヴァニタスに同情するとリズを見て

『—てめぇの言い成りなんかになるかぁ!!私はχブレードなんざ破壊してやらぁ!!!』

『ええええええッ!!?』

どうやら彼女はよほどヴァニタスの言い成りになるのが嫌だったようだ。
χブレードを砕くと自分の心が消えてしまう事を知っているのに、彼女は高々と宣言したのだ。
これにはヴェンも爆笑し、ロストメモリーを構える。

『ヴェン、それ…』

『ああ、フレッシュブリーズでも良いんだけど最終決戦だしな…本気を出させてもらうよ』

確かそんなカッコイイキーブレードだったっけ?と聞こうとするとどうやら本気を出したようでヴェンは目付きを変えると構える。
それを見てヴァニタスは一瞬顔を歪めた気がするが、気のせいだろう。

『ふん、俺を倒した時と同じキーブレードか…いいだろう、まとめて掛かって来い!!』

『そうさせて貰うわよ!!!』

ヴァニタスがχブレードを構えなおすと、リズはスターホワイトチェーンを握り締め駆け出す。
一人の少年は必死で友を助けようとしている中、一人の少女は皆を救うために己の心を犠牲にしてでも倒す事を決意していた—

—最悪の選択肢、すれ違う思い—

はい、これはリズとグラッセのすれ違いであり最悪の選択肢を決めた時の事です。
リズがマーベルのキーブレードを見るたびに哀しそうな表情をするのもこれが原因でした。

リズ「結局あの時、グラッセに一時的に救われてχブレード破壊しちゃうんだけどね」

グラッセ「ああ…あれな、本当に…(涙」

リズ「あーもー、今後一切あんな事しないから泣かないでよ(汗」

はいはい、漫才はそこで止めといて
大切だと思うゆえ、すれ違ってしまい壊れてしまった思い
これが全ての哀しみを生み出し、本来であれば目覚めのチルドレンに繋がっていたはずなのに…(涙

リズ「いい加減忘れなさいよ過去の事は…仕えなくなってしまった以上仕方ないでしょ」

グラッセ「その前に、誰かこの時間帯に家に居る作者にツッコミを決めろよ…」