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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 仮面ライダーDCD‐the last story‐ ( No.17 )
- 日時: 2010/12/18 17:34
- 名前: モンブラン ◆X.IGmvWvQ6 (ID: 97uBXX7z)
第七話『謎×謎』
薄暗い理科室のような場所。そこに、壮年の男————鳴滝が佇んでいた。
彼はアルコールランプに火を点け、椅子に座る。
溜め息をつき、窓から空を見上げる。空には一つの星も輝くことはなく………新月なのだろう、月明かりも無い。真っ暗な空には、ただ雲のみが存在していた。
鳴滝は、鞄から静かにファイルを取り出す。
『携帯式異空間移動装置開発プロジェクト
代表:鳴滝 章一郎
責任者:門矢 士』
そのファイルには、そう書かれていた。
その頃、士は光写真館で眠りについていた…………。
『士さん、……起きて下さい…………。』
エコーのかかったような、青年の声が響く。
「何だ、うるさいぞナツミカン……。」
士の声も、青年の声と同様その空間に響く。
『夏海さんではありませんよ。紅渡です。』
その瞬間、士は飛び起きる。
「なんでお前がここに居るんだ?」
そう言おうとした瞬間、そこが写真館ではないことに気づく。
真っ暗だった。頭上には無数の星達が散らばり、足元には青い星…地球が見える。
『貴方に話が有って来たのです。ですが生憎こちらの事情で直接そちらに出向くことが出来ないのでこのような形で貴方の頭の中に意識を飛ばしてきました。』
「で、何だ……、わざわざ面倒な事してまで話さなきゃいけないことって何なんだ?」
一呼吸置き、紅は話し始める。
『士さん。貴方の失われた記憶の正体が判明しました。貴方は以前………、
大ショッカーの研究員として働いていたそうです。』
「何だと…………?」
第七話『謎×謎』終
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