二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 仮面ライダーDCD‐the last story‐ ( No.29 )
日時: 2011/01/11 21:16
名前: モンブラン ◆X.IGmvWvQ6 (ID: 97uBXX7z)
参照: http://www.kakiko.cc/mydesign/index.php?mode

第十三話『大神官暴走』



次の日、“城”の倉庫前にはたくさんの構成員が集まっていた。どうやら倉庫でぼや騒ぎがあった様だ。
そこへ、野次馬を通り抜けシャドームーンがやってくる。

「どうしたんだ?」

シャドームーンが野次馬の一人に聞くと、倉庫の奥から一人の男が出てくる。
「どうやら倉庫内で爆発が起こった様ですね。中の物は殆ど使い物にならないほど壊れてしまっています。」

この倉庫は構成員が『ライダー大戦の世界』で使用する物資のほぼ全てを保管する場所で、かなり広い。その倉庫をほぼ全壊させるほどの威力の爆発を起こせる者など居るのだろうか?できたとしても、そんな事をする理由がどこにあるというのだろうか?
シャドームーンが首を捻っているところに、ビシュムが現れた。

「今度は第一倉庫が全壊ですか……。なんだか不吉なことばかり起きますねえ。」
そう言うと、彼は倉庫の中へ入ろうとする。

「………なあ、この倉庫って、入っても安全なんだろうな?」
そこへ、シャドームーンがビシュムに問いかける。


「私が入れるんです。大丈夫ですよ。」
ビシュムは、そのまま倉庫へ入って行った。











次の瞬間。









大きな爆発音と共に、倉庫が火を噴いた。周囲は焼け、野次馬達は蜘蛛の子を散らすように逃げていく中、シャドームーンが叫ぶ。

「救急班と消防班を全員連れてこい!大神官を一刻も早く救助しろ!」

……と言ったものの、シャドームーンにはビシュムが無事であることなどとうに解っていた。
ビシュムの能力は“未来と過去の幻視”。その能力を持つ者が爆発の起こる場所にわざわざ入っていくのなら、自らが生き延びるための方法を理解しているはずだ。



そして何より、この爆発が大神官なるビシュムにより引き起こされたこと……その方がはるかに重要だが……それも解った。


その頃、ビシュムは燃え盛る倉庫内を進み、非常階段の近くまで来ていた。

「もう少し…もう少しで私が大ショッカーの大首領だ……。」
そう呟きながら、非常階段のドアを押す。


第十三話『大神官暴走』 柊