二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 仮面ライダーDCD‐the last story‐ ( No.32 )
日時: 2011/01/14 20:52
名前: モンブラン ◆X.IGmvWvQ6 (ID: 97uBXX7z)
参照: http://www.kakiko.cc/mydesign/index.php?mode

第十五話『首領降臨、悪魔のライダー!』


舞台は光写真館前へと戻る……。


「キングジョーカー、ねえ。“王”に“切札”って名前聞くとさぞ強そうだけど、……君は本当に強いのかい?」



そこに立っていたのは……………大首領だった。



「なあ剣崎、こいつは誰なんだ?」
士が剣崎———キングジョーカーに聞く。


「大ショッカー……大首領だ!!」
剣崎はそう言いながらも、じりじりと後ろに下がっている。


「大首領様、何故こんな危険な場所に御出でになられたのですか?!」
いつの間にか元の姿へと戻っていた死神博士が、大首領に近づく。


「僕は門矢クンに用があって来たんだ。イカちゃんは帰っていいよ。」
そう言いながらも大首領は次元のオーロラを出現させ、死神博士を中に押し込める。
「すぐ帰るから、待っててね。」

次元のオーロラは消え去り、その場には士、剣崎、大首領のみが残される。大首領は剣崎を指さし、
「ああ、それから灰色の君、早く消えてくれないかな?」
と言う。






「ああ、そうさせてもらう。」
剣崎はあっさりと受け入れた。

「お前、何言ってるんだ?!」
士はそう言おうとしたのだが、途中で言葉が出なくなった。剣崎が人間の姿になり、しかも————あれほど強かった剣崎が————冷や汗をかき震えていた。

流石に大ショッカーの大首領ともなればそれなりに強いのだろうという事は、士も予想出来ていた。しかしまさか、これほどの物だとは。
士もとっさに逃げようとしたその時、大首領が口を開く。



「『逃げちゃだめだよ、門矢クン。』」

士の身体が動かなくなる。

放たれた言葉はそれほど大きなものでもなかったし、強い口調の物でもなかった。しかしながらその“声”は、まるで雪崩のように士の頭の中に入ってくる。異様だった。
もしかすると、さっきの剣崎もこんな声を聞いていたのかもしれない。


「そう、それでいい。」
大首領の声がいつもの物へと変わる。


「なあ……あんたは一体何者なんだ?」
士は、大首領に向かって質問する。


大首領はにこっ、と笑うと口を開ける。

「僕は仮面ライダーだよ。君と同じ……。ね?」

懐からカードとバックルを取り出す。士は、大首領の服装が、『夏海の世界』が崩壊し、旅に出た日の自らの服装と同じことに気づく。


そして、手に取られたカードとバックルは色が反転している事を除けば士のディケイドに変身する為のカード、ディケイドライバーと全く同じものだった。

「まさか、あんた……。」
士が呆気にとられる間に、大首領は再び話し始める。










「僕の名前は咎哉 司。門矢クンと“同じ”存在だよ。」


大首領……司はバックルを装備し、カードを装填する。












「……変身。」


[カメンライド‐ディケイド!]




光が司を覆い、次第に光が消えてゆく。







そこに立っていたのは、緑の装甲に身を包んだマゼンタの目のライダーだった。

「ね、一緒だよ!」




第十五話『首領降臨、悪魔のライダー!』



咎哉 司については№0の人物紹介をご覧ください。

p.s.文字化けが見つかったので、修正しておきました。