二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 仮面ライダーDCD 最終章 ( No.34 )
日時: 2011/01/22 15:32
名前: モンブラン ◆X.IGmvWvQ6 (ID: 97uBXX7z)

第十六話『チェンジ・リアル・空我』


「同じ存在だと?ふざけやがって。まるっきり違うじゃねーか、大首領さんよ。」

士がその台詞を言い終わらない間に、大首領は士の喉にライドブッカーの銃口を向けていた。


「!?……いつの間にそんなに近づいた?」

士は少しづつ後ろに下がる。間合いを取っても何の意味もなさそうな相手だが、とっておいて損はないだろう、と考えたからだ。


「全く、門矢クンはめっきり性格が変わっちゃったなあ。まあいいや。本当の僕を見せてあげるよ。」

大首領……咎哉司はライドブッカーからクウガのカードを取り出す。やはりというべきか、色は完全に反転している。

[カメンライド‐クウガ!]

変身音が鳴り響き、姿はディケイドからクウガのそれへと変化する。黒い身体は白、金色の角は銀に青が混ざった様な色、紅い眼と装甲はシアンのクウガに。





何かが違っていた。あくまで士の感覚での話なのだが、大首領の姿に違和感を感じざるを得ない何かがあった。










よくよく見れば。ベルトがディケイドライバーではなくユウスケの変身ベルト———アークルになっているではないか。ドライバーはコンプリートフォームと同じように、腰にセットされている。



「まずは舞台を移そう。君のお友達に迷惑にならないように、ね?」

大首領が——ちょうど紅渡がやったように指をパチンと鳴らすと——辺りの風景が一変し、ローマのコロッセオを思わせる場所に二人は立っていた。


「じゃあ始めようか。挨拶代わりの———。」
大首領は右腕を左方向に突き出し、左腕をアークルの右側に移動させる。そしてゆっくりと左から右に、右から左へ動かしていき……。


「マイティキック!」


一気に跳躍し、空中で一回転しながら足を士に向ける。

士はとっさに避け、カードをドライバーに装填する。

「格闘戦ならこいつでどうだ!」


[カメンライド‐カブト!]

第十六話『チェンジ・リアル・空我』 終


※『空我』と書いて『クウガ』と読みます。