二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 仮面ライダーDCD‐the last story‐ ( No.6 )
- 日時: 2010/11/21 09:01
- 名前: モンブラン ◆X.IGmvWvQ6 (ID: akfGHlu5)
第四話『第2の幹部』
城の中にて———。
「うるさいぞ、地獄大使。耳元でそう喚くな。」
白く長い髪の老人が、自らを怒鳴りつけた者を怒鳴りつけた。
「なら眠っておる方が可笑しいというものだろう?…………ビシュム、一体いつになったら侵攻を開始するのだ?腕が疼いて疼いて仕方ないのだが……。」
エジプトのミイラのような装飾の冠を被った老人が、鞭の手入れをしながら嘆く。
「待ちなされと言ったであろう、地獄大使。そなたはそういったところを直した方が良いぞ。直に大損をしかねない。」
青い顔の怪人が、何やら宙で手を怪しく動かしつつ答えた。
ここは、『ライダー大戦の世界』に突如現れた“城”の内部。大ショッカー大幹部が『ライダー大戦の世界』侵攻の足掛かりとすべく活動する拠点となる場所である。
今彼らが居るのは城の天守閣——地上から見える部分——の最上階。この城は大部分が地下に埋まっており、地上に見えているのはほんの一部分に過ぎない。ここはいわば展望台の役割を担っているのだ。
因みに、地下にはメンバーの宿舎や、生活に必要な施設が揃っている。
「………出ました。」
「おお、やっと来たか!」
青い顔の怪人が口を開いた途端に、周囲の者が歓喜の声をあげた。
「次の侵攻担当者は……………。」
「良かったですね、地獄大使。あなたの出番です。適当に兵を引き連れて行きなさい。」
「よぉし!フフフ……腕が鳴る腕が鳴る……。」
そう言うなり、彼は部屋を出て行った。
その頃、ユウスケは——。
「あれ?開いてる……。」
立方体の下の方に、丸い穴が空いていた。大きさはぎりぎり人が通れるほどの小さなものだったが、脱出には十分な大きさだった。
「出られるのかな?…………ぁ…………。」
ユウスケが出ようとするなり、穴から小さな雷が走り、彼を貫いた。
第四話『第2の幹部』 終