二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: テニスの王子様〜妄想したの書くョ〜No.2 ( No.12 )
日時: 2010/11/06 11:17
名前: 心綺 (ID: tUnkNpYv)

立海。喋り方おかしいけどシクョロ。


やっばい。



怒られる……!!







□俺のプリン□






べちゃ、


なんともいやな音が仁王の部屋に響いた。

トランプをして楽しく遊んでいたブン太、赤也、
仁王、ジャッカルがこっちを見た。

「…どうした?」

ブン太の声に慌てて「なんでもない!」と言って鼻歌を唄って冷蔵庫を閉める。

「そう?ってかジャッカルの負けぇ!」

「うおっ」

トランプで遊びなおしたのを確認してたホッとため息をついた。

床に落ちたモノ。
それは仁王のプリンだった。

「…どうしよう」

このプリンをとっても楽しみにしている仁王。
今日だって冷蔵庫開けた時、プリンは俺のじゃ、と言っていた。

「仁王きっと怒る…」

崩れたプリンを拾ってお皿に乗せ、ぼーっとそれを見つめる。

みてるとだんだんと切なくなってきた。

「ごめんね、プリン…」

そう言ってゴミ箱に捨てた。

落ちたものをさすがに食べるわけない、と思っていた私。

これがこのあと大事件となる……。



プリンを落として3時間くらいたったころ。
仁王が悲鳴を上げた。

その悲鳴に驚く赤也たち。

そして焦る私。

見つかってしまったようだ。

「どうしたんだ、」

ジャッカルがヒョコッと仁王がいるところをのぞいた。

自分も後を追って覗くとムンクの叫びのごとく、口をあけた仁王がゴミ箱を見下ろしていた。

「…ん?」

ブン太が仁王のとなりにたって「あー」と言葉を漏らした。
それに赤也がどうしたんスか?と声をかけた。

「仁王の命の次に大切なプリンがぐちゃぐちゃになってゴミ箱に入ってる。」

その言葉に仁王が糸が切れたかのように膝から崩れた。

あまりのショックぶりに動揺してしまう。

(そ、そんなにかなしいの…?)

「俺の…俺の……俺のプリンが……」

お経を唱えるように言葉を繰り返す仁王。
そんな仁王を慰めるようにブン太が肩をたたく。

「だれがやったんだ?」

ブン太の言葉にぎく、と身体を強張らせる。

「俺ずっとテレビ見てたゼ」

と、ジャッカル。

「トイレとか行ったけど、キッチンには入ってないッスよ」

と、赤也。

「俺は入ったけどそんときはプリン置いてあったぜ」

と、ブン太。

……。

三人の視線が私に向けられた。

「わ、わたしじゃ…!」

焦って否定しようとしたときだった。
赤也がそういえば、と話を切り出した。

「さっきべちょって音がしたッスよね?」

「あ、トランプやってた時か。」

ジャッカルがうん、と頷いた。

いやーなものが背中を伝った。

膝立ちでゴミ箱を見下ろしていた仁王が動いた。
ふらふらと立ち上がり、こちらに近づいてくる。

その瞬間、私の頭の中にとある光景が浮かんだ。




+回想+


「仁王ごめん。プリン食べちゃった」

ブン太の声に仁王が動きを止めた。

「お腹すいてて…あとでまた買って…え!?」

仁王がブン太の頬を片手でつかんだ。
必然的に変な顔になるブン太。

「んぎゃ、!ごめ…!」

ブン太が必死に謝ろうとしているにも関わらず、仁王は問答無用。
仁王は手を離すとブン太のポケットから携帯を取り出した。

「あ、あ!」

ブン太が顔を真っ青にして携帯をいじる仁王をみている。
しばらくしてから返ってきたブン太の携帯。

仁王はへっ、と吐き捨てるとすたすたと行ってしまった。

こっそり聞いていた私は仁王が行ったのを確認してからブン太の元へ。

「ぶ、ブン太!」

「由梨…俺の…!…俺の…!」

ウルウルしたブン太の目。
震える手で差し出された携帯に目をやると、私がブン太にあげた待ち受け画像が消えていた。

「由梨からもらった待ち受けがぁ!」

泣きながら抱きついてきたブン太。


そう。

メンバーの誰かがプリンを食べたり、捨てたり、買い忘れたりすると仁王が異様なまでにブチ切れる。
その人の大事なものを消したり、けち付けたりするのだ。





+回想終了+






ヒィッ…


私もなにかやられる。


ゆっくりと近づいてくる仁王に後ずさる私。

「ご、ごめんねっ?すべって落としちゃったの…こんど、た、た、高いプリン買ってくるから…!」

それでも仁王の足は止まらない。

「じゃ、じゃじゃ、いっぱい買ってくるからー!」

がし、

仁王に腕を掴まれた。

それに三人が「あ、」と言葉を漏らした。

「ひ、ひえええ!」

目をつむって仁王のすることに耐える。

でも来たのは唇に当たるやわらかなもの。

「「「……え?」」」

三人の声がかぶった。

その声に目をあけると至近距離にある仁王の顔。

「に、仁王?」

ブン太の声に仁王が目をあけた。
そして離れるといたずらっぽく笑って言った。

「お仕置き。こんくらいにしとくぜよ。
それにいーっぱい…買ってくれるんじゃろ?」

にやっと笑った仁王に赤也が恐ろしい、とこぼした。