二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: テニスの王子様〜妄想したの書くョ〜No.2 ( No.16 )
日時: 2010/11/08 16:56
名前: 心綺 ◆GquI2y1Q72 (ID: tUnkNpYv)
参照: んん〜っ絶頂(エクスタシー)!

ん〜。なんの話がいいかな…。
ほんじゃ、白石の話ww
財前って白石のコトなんて呼んでるか知らんから
とりま『さん』付けで、


「か、かっこいい〜!」

自転車を押して音楽を聞いてるひとりの男子生徒。

彼の名前は知らない。

何年生なのかも知らない。

バス停までの道の途中にある男子校。

毎日毎日通るたんび、彼に出くわす。







○自転車王子○







いつ見てもかっこいい〜!

そう思いながら、校門の柱に隠れて見ていると、急に肩を叩かれた。

「ぎゃっ」

慌てて振り返るとそこにはチャラい男子生徒。

この学校の制服だ。

「あ、となりの中学校の子や。ここでなにしてるん?」

ぐいぐいと距離を縮めてくる男子生徒。

「え、いやあ…ちょっとここらへんにハンカチがぁ…」

苦しい言いわけ。

すぐそばにあった木を見上げて笑ってみる。

「そうなん?じゃ、俺も探すわ」

あれ?以外にやさしい。

チャラい男子生徒はカバンを下ろすと、しゃがみこんだ。

植物で生い茂っている中に手を突っ込んで、よごれることを気にせずに探す男子生徒。

なんか申し訳なくなってきた。

「あの…」

「どんなハンカチなん?」

ニッ、と笑った男子生徒。

「その〜…」

と、答えに困っていると向こう側の方から声が聞こえた。

ガシャン、なんてフェンスにぶつかる音も。

目を向けると、わたしのアイドル自転車王子がなにやら男三人に囲まれてた。

と、それを見たチャラい男子生徒が立ち上がった。

「あ、また白石さんつかまってる。」

白石さん?

男子生徒は制服についた土を払うと、カバンを拾い上げた。

「最近つかまるなぁ」

「た、助けに行かないんですか?」

そう聞くと、彼は首を振った。

なぜ?

わたしは自転車王子見た。

ああ!自転車蹴られた!

自転車は横に倒れた。

白石さんは「あー」なんて能天気な声を出して自転車を拾おうとしていた。

ああ!胸倉つかまれた!

がしい!なんて勢いで胸倉を掴まれた白石さん。

ポケットから携帯がおちた。

「ちょ、ほんとに助けに行かないんですか!」

ふるふる。

男子生徒は首をふる。

あ!

とうとう、自転車王子が殴られた。

わたしはカバンを隣に立っていた男子生徒に押し付けて、駈け出した。

白石さんをまた殴ろうとした男子生徒の腕をつかむと思い切り引っ張っる。

くらえ!

「うおりゃああ!」

背負い投げをお見舞いしてやった。

「ぐえっ」

変なうめき声をあげてヤツは動きを止める。(ちゃんと加減してやった)

他の二人はわたしを指差して何モンだ!って言ってきた。

あ、なんかドラマみたい!

わたしは自転車王子をかばうように立ってファイティングポーズをして言ってやった。

「隣の女子生徒じゃ!」

そう言って左側にいた男子生徒の頬にビンタをくらわす。

ベシーン!と痛そうな音が聞こえた。(けっこういい音だったよ)

お、おぼえてろ〜!となにもされてない男子生徒が二人の仲間を引きずって校舎に戻って行った。

ふう、なんかかっこいいよわたし!

なんて腰に手を当ててうんうん、と頷いていると後ろから声が聞こえた。

「……さんきゅーな」

振り返ると自転車王子が笑った。

わあ、きれい〜!

自転車王子は立ち上がると倒れた自転車を持ち上げた。

わあ、背ぇ高い…

彼は目をこするとわたしを見下ろした。

「……」

「?」

じーっと見つめてくる自転車王子。

と、

「白石ぃ〜!」

自転車王子の後ろから気の抜けた声が聞こえてきた。

「俺、テスト90点越えたばい!」

そう言って飛び込んできたのは自転車王子よりもさらに背の高い男子生徒。

「ちょ、千歳さん!そこは空気読んでください!」

なんて言いながらさっきのチャラい男子生徒が千歳さんと呼ばれた生徒を引っ張って校舎の方に戻って行った。

「わ、財前〜?」

そんな声がだんだんと遠くなっていく。

わたしの足元には自分のカバン。

きっとさっきの人が置いて行ってくれたんだ。

と、自転車王子が顔を覗き込んできた。

「さんきゅー」

そんな低い声でわたしの耳元でつぶやいた。

ぎえええ!やっばい〜〜〜!

「ど、ドウイタシマシテ…」

「ふふふ。」

自転車王子は笑うとわたしの頭をなでた。

「俺、蔵ノ介」

「へ?」

そう言って彼は落ちた携帯を拾い上げた。

すると、携帯をいじりだした。

「…きみの携帯かしてくれへん?」

「え、あ、はい…」

慌てて制服のポケットから携帯を取り出すと、それを彼に渡した。

彼はそれを受け取ると、なにやら真剣に文字を打っている。

そしてしばらくたってから携帯が戻ってきた。

「ほんじゃな」

「え、」

彼はそう言って笑うと、自転車に乗っていってしまった。







その日の夜だった。

わたしの携帯に見知らぬアドレスからメールが来た。

だれだろう…。

そう思って携帯を開くと、そこには≪こんにちは≫の文字。

「……誰?」

携帯のボタンを押しながらつぶやいた。

≪だれですか≫

するとすぐにまた返事が返ってきた。

≪蔵ノ介です≫

「え!」

自転車王子からメールきた!

≪こ、こんにちは!≫

またまたすぐに返事が返ってくる。

≪こんにちは≫

「え?」

挨拶が返ってきた。

と、またメールが届いた。

≪明日、朝7:30くらいに由梨ちゃんの家のまえにいるな≫

「ど、どうしてわたしの名前…」

ハテナを浮かべていると、電話がかかってきた。

非通知。

通話ボタンを押して携帯を耳にあてるとあの王子の声が聞こえてきた。

<俺、蔵ノ介です。すっごい前から言いたかったことあったから言ってええか?>

「はい…どぞ」

なぜメアドと番号知ってるのか聞くの忘れたけど、次の言葉を聞いてどうでもよくなってしまった。













<好きなんやけど>