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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【ボカロ】 貴方の為に謳い続ける ( No.1 )
- 日時: 2010/11/07 13:05
- 名前: 浅葱 ◆jnintUZIrM (ID: m26sMeyj)
- 参照: http://PC変わったので名前も変えました。白柊です
∮プロローグ
「マス、……ター……?」
いつも貴方は俺を見ていて哀しそうに笑っていた。
俺は何かをしでかしてしまったのか、と自分の行動を分析すると貴方はそれを止める。
「どうすれば、分かるんだろうね……」
そう言う貴方の顔はいつも悲しそうで、切なそうで、苦しそうだった。
マスターはどうしてそんな顔をしているんですか? そんな事すら私は聞けない。
聞けないくらい、貴方の顔が悲しそうだったから。
「うちが……色々教えるね。ただ謳う機械《ボーカロイド》として扱われてた君に……」
ただ謳う機械《ボーカロイド》?
俺はマスターから始めて聞いた言葉に首を傾げる。確かに、前のマスターは歌う事にしか興味が無かった。
俺が歌うのを失敗すると殴ってきたし、俺の存在を認めてくれない時だってあった。
だけど、俺はそれが普通だと思っていた。
だけど、マスターはそれが普通じゃないと言う。
じゃあ……俺は一体何なんだろう。
「君はね、本当は心を持った人間なんだよ。私はそれを教えてあげたいんだ」
マスターはそう言って微笑む。
ようやく苦しそうな顔じゃなくなった、俺はそれに何故かホッとする。
「カイト———……」
マスターが俺の名前を呼ぶ。
これが俺とマスターの《ハジマリ》だった……
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