二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【銀魂】銀色に輝く華 ( No.133 )
日時: 2011/04/17 13:55
名前: 瑠々 (ID: .qxzdl5h)

第十二訓「見つけた物」


「神楽ちゃァァん!!?あんまり散らかさないでェェェ!!?」

新八の静止の声を無視し、神楽は押入れから色んなものを出して行く。
神楽と新八は、今真選組屯所、桃亜の部屋に居る。
桃亜について何か手掛かりは無いか来て見たものの、神楽が押入れから
物を出しまくってどんどん散らかしていく。
此の様子は何処かの誰かと同じだが言わないで置こう。

「じゃあ、新八。お前が片付けるヨロシ」

「何で僕ゥゥ!?散らかしたの神楽ちゃんでしょ!?」

「五月蝿い、駄眼鏡」

そう言いながら神楽は、近くにあった紙くずを新八に向かって投げた。
普通の人が投げても其れほど痛くないが、神楽が投げると石のように
硬くなり、かなり痛い。しかも其れが顔面に直撃した。

「いい加減にしろォォォォ!!」

新八は激怒し、近くに落ちてあった紙くずを、神楽に投げようとした。
が、投げるのを辞めた。
逆に、何故か畳んであった紙くずを広げた。
そんな新八の行動に、神楽も不思議に思い、「如何したアルか?」と言いながら、新八の隣に行き、紙を覗く。
どうやら古い写真のようで、所々焦げていたり、血が付いていたり、
折り目の所為で見えにくかったが、6才程の少年少女が映っていた。

「もしかしたら此れ、桃亜さんじゃない?」

新八はそう言うと、土方達から預かった桃亜の写真を比べながら言った。

「本当アル。そっくりネ」

「あれ?でも此の服装・・・」

写真に写る桃亜は、見覚えのある格好をしていた。
すると、神楽がちょんちょんと新八の肩を叩いた。「如何したの?」と聞くと、神楽は押入れの近くを指差した。

        ・・・・
神楽の指の先には赤い何かがある。

   ・・
新八は其れに近付くと、拾い上げた。
其れを見た瞬間、新八は目を見開き、神楽が手に持つ物と其れを比べた。


「神楽ちゃん、此れって———!」

−−−−−−−−

「あーあ。面倒臭いな」

金髪の少女———兎威に向かって文句を言うのは、紅色の髪の女。
兎威は其の女を見て、呆れたように言った。

「誰が一番面倒臭いか分かってんの?良いよね、貴女は。お暇そうで」

兎威の言葉に女はニヤリと何処か楽しそうに不気味に笑うと、近くに
置いていた刀を担いだ。

「面倒臭いって言ってもアンタは如何なの?」

続いて兎威も刀と短刀を担ぎ、ニヤリと笑う。

「其れ、アンタもでしょ?」

女と兎威はお互いを横目で見た後、背中を向けた。


「「『裏切り者』さんよ」」