二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【銀魂】銀色に輝く華 ( No.142 )
日時: 2011/07/26 16:29
名前: 瑠々 (ID: q4MzvCIN)

第十四訓「小説のスレタイ考えるのと部活の後片付けは同じくらい面倒臭い」

少女が放った刃は、くるくると宙で回転し、綺麗に地面に刺さった。
よく見ると少女が放った刃は刀だった。

「アンタ達が探している奴の刀だよ。あたしには必要ないしさ。
あ、あと…」

少女は顔を隠すように差していた番傘を少し上に上げた。
少女の青い目が銀時と銀色を捉えた。
そして、悪戯好きの子供のように笑って言った。

「アンタ等の戦友が、桃亜と同じ所にいるよ。会うも会わないも、
アンタ等の自由だけどねー。ちなみにあたしの名前は“兎威”。『しんせんぐみ』とやらに伝えといて」

少女はケラケラと笑いながら、その場から消えた。

(あたし達の…戦友…)

銀色は何度もそう唱えながら、かつて共に戦った者の顔を思い出していた。その時、たった一人だけ思い当たる人物が居た。

紅色の髪が特徴だった、自分の姉のような存在だった人物——…。

丁度銀時も、銀色と同じく思い当たる人物が居たようだった。
銀色は銀時・新八・神楽の方を見ると、言った。

「銀時、新八、神楽。行こう。桃亜の居る場所に…」

−−−−−−−−−−−

銀色たちが居たところから、それ程遠くない場所にある、大きく古びた建物の中に兎威は居た。
兎威の正面に立っている紅色の髪の女は、睨むような目つきで兎威を見ていた。

「……アンタ、余計なこと口走んなよ」

「なに言ってんですか。本当のことでしょう?それに昔の仲間に会えるんですよ?少しは感謝して下さいよ」

「それが余計なお世話だっつってんだよ。それに、あの二人に手ェ出したら……その首と体が分かれんぞ」

紅色の髪の女は、とてつもない殺気を出しながら、兎威の横を通り過ぎた。兎威は楽しそうにニヤリと笑みを浮かべると、呟いた。


「———さあさあ、早く来なよ。坂田銀時…、
華咲銀色————…」