二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 天駆ける十二星座ポケモン 参照800ですたいww ( No.178 )
日時: 2011/01/07 18:37
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: H6c/o5GF)

あらすじ
ザンナーとリオンの隠れ家へ逃げてきた秀夜たち三人。
そんな中秀夜は作戦を思いつき…
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「お? 考え付いたのか?」
京が突然前に現れた。さっきまで寝てたくせしやがって。
「ああ。多分いけると思うんだ」
由衣も起きたらしい。怪盗姉妹も興味があるらしく、その三人も秀夜の近くへ寄ってきた。
「今回の作戦、まず、俺たちは緊急でない限り戦わない」
京が「はあ?」と声を上げる。
「相手がバトルを仕掛けてこない以上、こちらも戦いは避ける」
秀夜はまずザンナーとリオンの方を向く。
「ザンナーさんとリオンさんには、下っ端軍をフーから出来るだけ遠ざけてほしいんです」
続けて京と由衣の方を向く。
「そこに、フーの元へ俺たち三人が出る。三対一の状況を作ってフーを降伏させる」
以上が秀夜の作戦だ。
「へーえ。あたしたちは囮となる訳ね。まあいいわ。その後のフーの顔を見てみたいわね」
ザンナーはどうやら承諾してくれたようだ。リオンの表情を見ると、どうやらリオンは戦いたかったようだが。
「よっしゃ、その作戦乗った!」
「じゃあ早く行こうよ! 決まったら即出発!」
京と由衣も乗り気らしい。決行だな。
五人は先程の車に乗り、最初にフーと出くわした場所へ向かう。
少し手前に車を止め、ザンナーとリオンはフィニクスに乗って飛んでいった。
「あの二人、上手くやれると思うか?」
「大丈夫だろ。彼女らはプロだ」
隠れて話していると、誰かの怒声が上がった。下っ端たちを挑発でもしたのだろうか。
少し間をおき、秀夜たちも出発。

フーは岩に腰掛けていた。
「おい、フー!」
秀夜が怒鳴る。フーは気付いたのか、腰を上げる。
「…ちっ、そういう訳ですか。何かおかしいと思いましたが、読みが足りませんでした」
「おい? お前のご自慢の下っ端はどうした?」
京がニヤニヤしながらあえてフーに訊く。
「どうしたもこうしたも、全員あのムカつく怪盗姉妹を追っていますよ。捕まえるのは簡単ですがね。で、貴方たちは何の用ですか?」
フーは少しイライラしているようにも見える。
「見ての通り、現在三対一だ。どう考えてもお前の勝てる状況じゃあない。早く降参して、三人を解放しろ」
秀夜は鋭い声で言った。ここまでは考えどおりだ。だが、
「構いませんよ、別に三対一でも勝負しましょうか?」
信じがたい事に、フーは勝負に乗ってきた。
「貴方のお友達はあそこですよ?」
フーの指差す先は崖の上。檻があった。
「…しょうがない。京、由衣、緊急事態だ。三人でこいつをぶっ飛ばすぞ」
秀夜が言う。京、由衣は無言で頷き、モンスターボールを構える。
その時だ。
「フー様!」
フーの後ろから二人の下っ端が駆け寄る。
「君たち、ちょっとバトルは待って下さい。で、どうしましたか?」
フーは後ろを振り向く。
「下っ端軍が…全滅しました!」
「何ですって? くっ…」
どうやらリオンとザンナー、予想以上に派手にやってくれたようだ。
後ろを向いたまま、フーは考え込む。まさかたった二人に全滅させられるとは思わなかっただろう。
その時、下っ端二人が秀夜たちの方を向いた。目に付けているゴーグルを少しずらした。
「…あ!」
秀夜は思わず声を上げてしまった。ゴーグルの裏から見えた目は、先程見た目。
その目は、完全にザンナーとリオンの目だった。

続く