二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 天駆ける十二星座ポケモン 参照800ですたいww ( No.183 )
日時: 2011/01/08 22:05
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: DvB6/ADf)

あらすじ
フーは大胆にも三対一の勝負を引き受けた。
しかし、フーの軍は全滅したらしく、伝えに来た部下はリオンとザンナー…?
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本当に恐ろしい役者だ。
下っ端軍を蹴散らすだけでなく、フーにこうして接近してきているのだから。
「ん? 秀夜、どうした?」
京は見ていなかったようだ。声を上げた秀夜を不思議がっている。
「いや、何でもない…気にするな」
秀夜は一応返事をした。
フーが顔を上げ、こちらを向く。考えが決まったらしい。
「うむ…。いいでしょう。貴方たちは戻って倒れた下っ端を起こしてきなさい。あのムカつく二人は後で十分対処できます」
その『ムカつく二人』はすぐ横にいるのに。リオンとザンナーは笑いをこらえるのに必死だろうな。
「はっ!」
敬礼し、怪盗姉妹は去っていった。それにしてもなぜ来たのだろう?
「中断してすみませんでしたね。ま、少し長く生きられた事を喜ぶのです。それでは、行きますよ」
フーはモンスターボールを構える。
「上等だ。行くぞ!」
秀夜が叫び、三人もモンスターボールを取り出した。
その時だ。
「おーい、そこの三人! お仲間さんたちは解放したわよ!」
崖の上から、ザンナーの声が響く。秀夜たちが見上げると、帽子とサングラスを取った怪盗姉妹がいた。
でも鍵はどうやって?
フーも崖を見上げた。怒りよりも、まず目の前の状況が信じられていないようだ。
慌ててフーはポケットを探る。
「馬鹿な…どうやって鍵を?」
「そんなの簡単なことよ。さっき近づいた時に、すったのよ!」
檻から綾、平治、斬人の三人が出てきた。
「そんな…馬鹿な…」
フーはまるで魂を抜き取られたようだった。よほど自信があったのだろう。
加えて、見た感じからプライドが高そうなフーにとって、この事はよほどのショックだろう。
「さあ、お前の負けだ。とっとと視界から消えろよ!」
京が勝ち誇ったように言った。
フーはとぼとぼと歩き出す。ふいに、甲高い音がなった。
フーのリミッターの呼び出し音だ。何かぶつぶつと喋っている。
話が終わると、急にフーは元の表情に戻った。
「お前たち、よく聞くのです! 先程ヤルタ様が北極で黄道台を手に入れました!」
フーの口調が先程と全然違う。よほどいい知らせだったのだろう。
「黄道台って何だ?」
秀夜が訊く。
「黄道台は十二星座ポケモンの力を使うための台座。それがなければ、十二星座ポケモンを全て集めても力を発揮できません。つまり、それをこちらが手に入れた、という事は…」
フーはわざと間を開ける。これが何を表すか、秀夜たちは理解していた。
そう、つまり…
「貴方たちは、最後には我々の本拠地に飛び込まなければならない、という事です」

続く