二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 天駆ける十二星座ポケモン 第七章終了 ( No.260 )
日時: 2011/03/09 18:30
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: p4jphIw6)

 第八章

夕方。
秀夜たちはケニアの中立区域にいた。
テレビでは『南アメリカ解放』とかいうニュースをやっている。
「ま、俺たちのおかげだってことに気付く奴はいないだろうな…」
秀夜が呟く。気付かれると逆に困ったりするのだが。
とりあえず準備は済ませた。宿ももう決まっている。
「明日はマダガスカル島ですよね。またB・S団に出くわすかもしれませんし、気合入れていきましょう!」
そう言ったのは綾。ちなみに、ここには秀夜と綾、斬人しかいない。
なぜなら、あの馬鹿三人はどこかへ遊びに行ってしまったからだ。
(…遅い。もう五時間は経ってるぞ)
五時間以上同じ場所で待つというのは相当疲れる。
斬人は寝ているし、綾は東京の図書館から本をパクってきたらしいからまだいいが、秀夜は昼に寝れない体質だ。
と、
「よお秀夜ー。疲れてるみたいだけど大丈夫か?」
聞き慣れた京の声。三人組が帰ってきたらしいが、返事する気力が無い。
そしてこの最高のタイミングで斬人が起きる。
「さあ、とっとと宿行って飯食って寝ようぜ!」
浮かれる平治につられて、由衣も、おー、と片手を掲げる。
「…何なんだよ一体」
何と言うか、今日も疲れる一日だった。


次の朝が来た。
いつもの癖で、全員早めに目が覚める。
何だか秀夜はあまり疲れが取れていない感じである。
そして、
「おいおい秀夜ー。寝起きとはいえ元気ねえぞ? 大丈夫か?」
何だか京たちはあまり疲れていない感じである。
とにかく、全員朝食も済ませ、宿を出た。目的地はマダガスカル島だ。
「よっしゃ、疲れてる場合じゃねえな! マダガスカル島まで、頑張っていこうぜ!」
秀夜も元気を取り戻す。
ちなみに、ポケモンセンターの宿泊は無料である。


マダガスカル島は文字通り『島』だ。
秀夜たちは海の上を飛んでいる。
陸地は見えるが、はるかかなただ。
「うわあー。やっぱりこのボード、速いですねー」
綾の声だ。結構なスピードが出ているが、かぜの抵抗はあまり受けない。
B・S団の科学技術だろうか…
と、秀夜がそんな事を考えていた、その時だ。

ザッパァン!と、
秀夜たちの真下で不自然な音がした。

秀夜たちは下を見る。
先ほどまで何も無かった海面に、一そうの軍船が出てきた。どうやら潜水機能もあるらしい。
ただし、注目すべき点はそこではない。
なぜなら、
「あれは—オシリスの戦艦じゃねえか!」
秀夜たちの真下にあるのは、エジプトへの海で見た、Oの称号を持つオシリスの軍船だったからだ。
「また会ったな、クズどもが! 今度こそ逃さん! この私がお前らをひっとらえてくれるわ!」
聞き覚えのあるオシリスの声がこだまする。

続く