二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 天駆ける十二星座ポケモン ( No.267 )
- 日時: 2011/03/16 10:19
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: 3GsmIGqB)
あらすじ
マダガスカル島の集落には、B・S団の下っ端が。
どうやらここも支配されているらしい。
しかし、何だか平治の様子がおかしく…
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おかしい。
明らかに平治の様子がおかしい。
いつもの覇気がまるで無い。何かに怯えているようにも見える。
「…でもせっかくここまで来たんだからやるしかないだろ。忘れたのか? 六人で誓ったあの約束を!世界を元に戻すのが俺たちの使命じゃねえのか?」
B・S団の下っ端が近くにいるのも気にせず、秀夜は声を張り上げる。
「ちょ、おい、気付かれるぞ」
「敵が近くにいるんですよ? もう少し声を小さくして下さい」
京と綾が慌てて止めようとする。しかし秀夜は周りの言葉を訊いていない。
「敵が来たら戦えばいい、そして勝てばいい。今までそうやって来ただろうが! え?」
それでもなお、平治の表情は変わらない。
その平治がゆっくりと口を開く。
「…ああそうだ。今まではずっと戦って勝ち抜いてきたさ。だがお前は気付いていないんだ。俺がどれだけ無理をしてここまで明るく振舞ってきたかを…」
平治の言葉に、秀夜は返す言葉が無くなった。
「俺はもう限界なんだよ! もう耐えられねえんだよ!」
秀夜は言葉を失う。
ただし、その感情は同情ではなかった。怒りと、呆れのような感情が秀夜の心の中で混ざり合っている。
「…分かった。じゃあ帰れよ」
冷たく言い放った。
「日本に帰って、こそこそ逃げながら暮らせよ。俺たちは五人で大丈夫だからよ。地理には詳しいだろ? 日本の場所くらい分かるだろ?」
平治の表情が変わる。
寂しげな表情から、一気に怒りの表情へと変わっていく。
そして、
「テメエ! 生意気な口きいてんじゃねえぞコラ!」
逆上した平治が拳を作って襲い掛かってきた。
しかし、その拳は秀夜を捕らえることは出来なかった。
刹那、茂みから何者かが飛び出し、平治の頬にパンチを喰らわせたのだ。
「ぐはあっ!」
平治が吹っ飛ぶ。
茂みから出てきた人物を確認しようと、秀夜は目を開け、
そして驚愕した。
なぜならば、そこに立っていたのは沖田平治だったからだ。
「平治が二人!?」
真っ先に声を上げたのは由衣。
驚く五人には目もくれず、茂みから出てきたほうの平治は最初からいたほうの平治を睨みつける。
「…ったく、俺の変装をするならこのくらいのリスクは背負ってもらうぞ、B・S団の三下が」
B・S団!?とまたもや驚く五人。
殴られたほうの平治は、頬をさすりながら起き上がった。
「まさか、こんなにも早く正体を明かす羽目になろうとは…。オシリス殿、恨ませていただきますぞ」
その平治は来ている服を脱ぎ捨てた。
すると、そいつの本性が現れる。
忍者のような身軽な格好をした男。右目には傷がある。そして、手の甲の部分には、B・S団のシンボルが。
「拙者はサスケ。称号はS。今を生きる忍びの者である!」
続く