二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 天駆ける十二星座ポケモン 第十一章開始 ( No.314 )
- 日時: 2011/04/29 21:52
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: 8lk4Kr5o)
あらすじ
ヤルタ一行に襲われた秀夜たち。
気が付くと、秀夜はどこかに寝かされ、そこで意外な人物と出会った。
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「で、何でお前はここに—痛ッ!」
秀夜は起き上がろうとし、腰や足に痛みを感じる。
落ちた時に結構強く打ったらしい。骨折などしていないのが不思議だが。
「あまり無理はするなよ。貴様はさっきまで気を失ってたんだから、本来は安静が一番なんだぞ」
この雪月花 梓は秀夜の学校の中でもかなりのエリートだった。
成績は常にトップクラス、それだけでなくポケモンの腕も中々のものである。
頭脳面では秀夜のほうが少し上かもしれないが、ポケモンの腕は彼女のほうが上だろう。
ちなみに高校でこの二人が付き合っていたというのは秘密だ。
「私はB・S団の侵攻から何とか逃れ、歩き続けてアルゼンチンにやって来た。そんな時、峰遠チャンピオンの大悟さんに声を掛けられ、今はレジスタンスの参謀としてここにいる次第だ」
どうやら梓はこちらでも大活躍しているようだ。参謀となると更にすごい。
「待てよ、レジスタンス? てことはここはもしや—?」
秀夜が訊くと、梓はニヤリと笑い、
「そう。ここはレジスタンスの本拠地、西の隠れ家さ」
まさかいきなりレジスタンスに助けられるとは思わなかった。
今回はかなり良い手助けが入ったが、同時に秀夜は心配な事もある。
そう、仲間の事だ。五人は無事だろうか?
「さて、そろそろこっちからも質問するぞ」
梓は改めて秀夜の顔を見る。
「なぜ貴様はここに来た? そして何故地面に倒れていた? くまなく説明してもらうぞ」
梓の性格は昔と全然変わっていない。
すこし安心しながら、秀夜は、
「良いけど、少し長くなるぞ」
そう言って事の訳を話し出す。
「なるほど…十二星座ポケモンにB・S団か…。で、仲間のことも心配だ、と」
梓は少し考え込む。そして、
「おい秀夜。その仲間の写真、持ってるか?」
何か考えついたらしく、秀夜に質問した。
「ああ、一応全員の集合写真を」
そう言って、秀夜は写真を梓に手渡す。
「よし…ん? 京もいるのか。じゃ、とりあえずこれを後三つの隠れ家に送る。あっちの方でも貴様の仲間を探してもらうとするか。仲間は多いほうがいい」
梓は、その写真を変な機械に入れ、データを転送する。
そして数分経つと、梓の携帯が着信音を鳴らした。電話の着信音だ。
「はい、こちら雪月花。どうした?」
どうやらレジスタンスの仲間のようだ。梓はほとんど短い単語しか喋っていない。
最後に、そうか、と言って、通話を切る。
「秀夜。東の方で中学生くらいの女子、それに貴様と同年代程度の青年…多分京だな…を保護したらしい」
「まじで? よかった、とりあえず二人は無事だったか…」
おそらく助かったのは由衣と京だ。
その時、ドアをノックする音が聞こえた。梓がドアの方へ向かう。
「合言葉は?」
「自由を我らに」
梓はドアを開ける。男の人が入ってきた。
秀夜が見覚えのある男の人が。
「あ! 大悟さんじゃないすか!」
大悟は秀夜に気付くと、やあ、と微笑んだ。
誰かをお姫様抱っこしている。よく見ると、それは綾だった。
「この子が近くで倒れてたから、とりあえず保護して暫くしたら伝令が来たからね。ここまで運んできたって訳さ。久し振りだね、秀夜君」
ありがとうございます、と秀夜は大悟に礼を言った。
これで、後は平治と斬人を見つければ全員集合だ。
続く