二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 天駆ける十二星座ポケモン 第十一章開始 ( No.315 )
- 日時: 2011/04/30 14:09
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: 8lk4Kr5o)
あらすじ
事の現状を雪月花 梓から聞いた秀夜。
大悟も登場し、行方不明の仲間はあと二人だ。
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「それにしても、第二位と出くわすとは、随分と酷い目にあったようだね」
大悟は秀夜に話しかける。
秀夜の現状は梓から聞いたらしい。
「しかし大悟さん。B・S団がここに来たということは—」
梓が大悟に言った。
いつもは男勝りでやや乱暴な口調の梓だが、やはりチャンピオンに対しては敬語のようだ。
対して大悟の口調は少し重くなる。
「ああ、分かっている。レジスタンスの基地をB・S団に知られた可能性が高いね」
この言葉で、少し秀夜は安心した。
B・S団は、秀夜の居場所を突き止めたわけではない。あくまでもアルゼンチンに用があっただけだったのだ。
その時、またドアがノックされた。梓が再びドアへ向かう。
「合言葉は?」
「自由を我らに」
梓が鍵を外し、ドアが開く。
入ってきたのは、金髪の腰くらいまであるロングヘアーに、黒い服を着た女性だった。
ヤルタたちはアルゼンチンに着陸した。
あまり人のいないところを選んで着陸したつもりだ。
ちなみにこのアルゼンチン、B・S団のゴミ捨て場として利用され、国全体がゴミで多い尽くされているのだ。
そのおかげで地面が柔らかくなっている所もあり、秀夜はそこに落ちたため、骨折などの重傷は負わなかったのだ。
ヤルタは再び腕の電話の電源を入れる。
「レイン。奴らの本拠地は見つかったか」
『はあ? 見つかったらとっくに連絡してるっての。大体何で一人で探さなきゃなんねえんだよ。もっと人数遣せって何回言った?』
「その為に下っ端軍の一部を派遣したはずだが」
『あんな役立たずどもを送られても困るんだよ。あのミニマム脳味噌共、僕ちんの作戦を全く分かってくれねえし』
レインはB・S団屈指の頭脳派だ。下っ端ではレインの考えは分からないだろう。
『あーイライラする。よーし、一発かましてやるか!』
まだ電話は繋がっているが、レインはもう電話など無視だ。
『おいお前ら! あれを出せ!』
レインの怒声と、モンスターボールからポケモンを出す音がする。
「おいレイン! 何をする気だ!」
ヤルタが呼び止めるが、レインはそんな声は一切無視し、
『よーし。お前ら、こいつらに一斉に大爆発を指示しろ!』
入ってきた金髪の女性は、まず大悟に声を掛ける。
「あら、その子が柊君?」
大悟は、ああ、とその女性に言葉を返す。次にその女性は秀夜の方に来た。
「よろしくね、柊君。私は、新奥地方チャンピオンの—」
その時だった。
バガァァァァァン! と大きな爆発音が、外で響いた。
「何だ? 何が起こった?」
大悟が慌てて立ち上がる。
四人が全員外に出ると、遠くで煙が上がっていた。
「私たちが様子を見てくる。貴方たち二人は基地で隠れてて!」
金髪の女性が秀夜と梓に言った。『私たち』とは、大悟とその女性だろう。
「出てきて、ガブリアス!」
「出て来い、エアームド!」
金髪の女性は、青い体にブレードのようなものが背中と腕についた龍、ガブリアスを、大悟は全身が鋼になっている鎧鳥ポケモン、エアームドを出した。
二人はそれぞれのポケモンに乗って、飛んでいく。
残された二人は、お互いの顔を見合い、
「貴様は今どうしたい?」
「…決まってるだろ。俺も戦いに参加する義務がある」
「だな。私も同じ考えだ」
秀夜と梓も、走り出す。
続く