二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 天駆ける十二星座ポケモン 第十二章開始 ( No.345 )
- 日時: 2011/05/29 22:54
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: V/GuWnD/)
あらすじ
アジトの支配者キセノンに苦戦する秀夜。
一方で白那たちも行き詰まり。突破口はあるか?
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「フライゴン、ドラゴンクロー!」
「メタグロス、コメットパンチ!」
京と綾は相変わらずポケモンに攻撃の指示を出している。
その一方で白那は考え込む。
(何かあるはずよ…何か弱点はあるはず…)
京と綾のポケモンは確かに強いが、単純な攻撃だけではこの扉は絶対に破れない。
(何か弱点…弱点…どこかに…どこか?)
『どこか』にある弱点で、白那は閃いた。
「分かったわ! どんなに硬い物でも、ある一点を突けば壊す事が出来るかもしれない!」
白那はその一点を探し、扉を破壊しようというのだ。
「でも白那さん、どうやって?」
綾が叫び気味に訊く。
「何かを見極められる技、もしくはその点を見つけられる技があればいいんだけど…」
「白那さん、その技あるかも!」
叫んだのは京だ。
フライゴンを一旦ボールに戻し、次なるボールを構える。
「出て来い、エルレイド!」
京が出したのは、両手にブレードを持つ、緑色と白の体の、刃ポケモンのエルレイド。
「心の眼だ! あの扉の弱点を見極められるか?」
エルレイドは眼を瞑り、神経を集中させる。弱点となる一点を探し出す。
十秒後、エルレイドはかっと眼を見開いた。それはサインだ。
弱点となる一点を、見つけた。
「白那さん、来ました! エルレイド、その一点に向けて、瓦割りだ!」
エルレイドは拳を握り締める。見極めた一点に向けて、堅い一撃を叩き込む。
刹那、扉が木っ端微塵に砕けた。
「よし、よくやったわ不知火君!」
白那が京を褒める。
「あとは核を破壊するだけだぜ!」
調子付いた京が真っ先に乗り込んでいく。
二人も、後に続いていった。
「エルフーン、暴風!」
エルフーンが綿毛を揺らし、強風を巻き起こす。
しかしどうやらエルフーンの攻撃技はこれしかないようで、だんだんと風の軌道が読めてきた。
「ロイヤルバーンだ! 避けれるものは避けるぞ!」
ジャローダは爆発を起こし、衝撃波で風の塊を消す。
残ったものは体をひねって、次々と風を避けていく。
エルフーンは風で空に浮かび上がる。しかし秀夜は気にしない。
「ジャンプして目覚めるパワーだ!」
ジャローダは体をバネのように曲げ、ジャンプする。
攻撃が当たる位置まで届いたところで、ジャローダは不思議なパワーを放出して攻撃する。
「コットンガード!」
エルフーンは綿を固め、目覚めるパワーを正面からガードする。
「くっそ、技が決まらねえ! 泥試合じゃねえかちくしょう!」
「ええい、やっぱ宿木の種が使えないのは厳しいわね! 決定力がない分苦しいわ!」
お互いに決定力が無いため、中々大きいダメージを与えられないのだ。
その時だ。
「秀夜! 掴まれ!」
「皆、どっちかに乗って!」
壁をぶち破って、フライゴンとガブリアスが現れた。
京が秀夜を掴み、白那が由衣を掴んでそれぞれのポケモンの背中に乗せる。
斬人に至っては素早くサザンドラを呼び出し、平治を連れて二組に続く。
「何? 何なのよいったい!」
キセノンが叫ぶ。
それとほぼ同時に、空中アジト『マザー』が爆発した。
秀夜たちが、アジトの外に出た刹那だった。
轟音が鳴り響き、『マザー』が炎に包まれる。
「柊君、やったわよ! 『マザー』の核、破壊したわ!」
白那が嬉しそうに言う。
「ありがとうございます! 心配してましたよ!」
「不知火君が突破口を開いてくれたのよ!」
などと、七人が歓喜の声を上げていると、炎上した『マザー』から何かが飛び出してきた。
救命カプセルだ。中にはキセノンが乗っているのが見えた。
救命カプセルは上空を旋回し、どこかへ猛スピードで飛んでいった。
「よっしゃああ! 俺たちの勝ちだ!」
秀夜たちは皆でハイタッチだ。
続く