二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 天駆ける十二星座ポケモン ( No.346 )
- 日時: 2011/06/01 22:57
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: V/GuWnD/)
- 参照: もう六月ですね。夏の小説大会までもうすぐです
あらすじ
B・S団空中アジト『マザー』の破壊に成功。
次はエクアドルで山羊座ポケモン戦だ。
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『マザー』はみるみるうちにその外見を失っていく。
炎が消え、ゴツゴツした鉄の塊と化した『マザー』は、地上に落ちていった。
「さ、後はエクアドルに行って、山羊座の十二星座ポケモンを倒すぞ」
言ったのは京である。戦うのはどうせ秀夜なのだが。
「そういえば、白那さんはどうするんです?」
ふと秀夜が訊くと、
「あら、最初に言わなかった? 今回だけご一緒するって」
そういえばそうだった気がする。
たしか『伝説のポケモンを見てみたい』なんてことを言っていた。
「いいですけど、戦うのは俺なんですからね」
「分かってるわよ。私はただ伝説のポケモンを人目見てみたいだけ」
こんな会話をしながら、秀夜たちはエクアドルへ進んでいく。
秀夜たちはあまり人目に付かない所に着陸。
エクアドルの意味は『赤道』だ。
その名の通り、ここは赤道が通る国で、要するに暑い国のはず、なのだが…
「あのさ、何でこここんな寒いの?」
ぼそりと呟く由衣。
実際その通りで、流石に雪などは無いものの、冷たい風が吹きつけている。
B・S団のミサイルの影響で、ここも気候が狂っているのだろう。
「とりあえずとっとと攻略して、次の国に行こうぜ。出て来い、フライゴン」
京はフライゴンを呼び出し、近くに大きい建物が無いか探すように指示を出した。
フライゴンは飛び上がると、一周秀夜たちの上空を旋回し、飛び去っていった…
のだが、十秒ほどで下に降りてくる。
「どうした?」
京がフライゴンに訊く。どうやら、近くに何かを見つけたようだ。
秀夜たちが、見通しのよいところまで出て行くと、
「…またこれか」
目に入ったのは、ローマで見たのとよく似た建物だ。
『エクアドル大競技場』と書かれている。
(ここは競技場、なんてもんじゃない。地獄だ。B・S団に捕まったものの中で力強そうな人間が武器を持ってポケモンと戦うんだ。普通はケンタロスやバッフロン、特に酷いのとなるともの凄い知能を持ったメタグロス、ダイナマイトでも傷つかない鎧を持ったメタゲラスが出てくる)
大悟の言葉が、六人の頭の中に蘇る。白那も知っているだろう。
誰もその競技場のことを口に出そうとはしなかった。
「…石碑、探すぞ」
秀夜が呼びかける。
五分ほどすると、物陰に例の石碑を見つけた。
例のボタンを押せば、例のごとく石碑は開き、階段が現れる。
七人は中へ乗り込んでいく。
通路の横にある石版は白色に光っている。
「山羊なんだから、やっぱ白い毛皮なんだろうな」
後ろのほうで平治が呟く。
実際には鋼の毛皮を身にまとった羊も存在していたのだが。
大広間もこれで十一回目となった。
老人と、大きな結晶。
「山羊座を司る十二星座ポケモン、カプリルド様を蘇らせるぞ。準備はいいな?」
老人が聞いてくる。
「はい、お願いします」
秀夜が答えると、老人は何かを唱える。
結晶が動き出した。内部から水色の槍のようなものがいくつも飛び出し、中から結晶を裂く。
結晶は耐え切れなくなって割れ、山羊座のカプリルドが姿を現した。
純白の、美しい毛皮。後ろに曲がった灰色の角をつけた山羊だ。
ただし、普通の山羊とは明らかに違う所がある。
あごの下に付いた、氷の刃だ。胴体には八つの鋭い氷柱があり、尻尾の先は氷の塊で覆われ、殴る用の武器として使えそうだ。
秀夜は前に出る。
(どこをどう見たってこいつは氷タイプ。鋼技が効く!)
「よーし、出て来いユニサス!」
秀夜は、金色の角を持つ角馬ポケモン、ユニサスを出した。
山羊座攻略戦が始まる。
続く