二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 天駆ける十二星座ポケモン ( No.357 )
- 日時: 2011/06/19 23:10
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: cebg9jtM)
あらすじ
大悟たちのお陰で、幹部三人を越えられた秀夜。
しかし、その秀夜に、最後の幹部、ヤルタが立ちふさがる。
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「まず、私の一番手は…出て来い、フローゼル!」
ヤルタは、オレンジ色のイタチのような姿に、浮き袋やヒレが付いた海イタチポケモン、フローゼルを繰り出す。
梓のフォリキーを倒した事もある強敵だ。
「フローゼルか。こっちはセオリー通り行くぜ! 頼むぞ、ライボルト!」
秀夜のポケモンはライボルト。
ジャローダだと氷技が怖いので、あえて秀夜はライボルトを選んだ。
「先攻は貰うぜ! ライボルト、十万ボルト!」
ライボルトは強い電撃を発射してフローゼルを狙う。
「問題ない。かわせ」
フローゼルは横に移動し、余裕を持って電撃を避けた。
フローゼルというのは元々素早いポケモンだが、ヤルタのフローゼルは相当素早い。
よく鍛えられているのが分かる。
「ブルーレイだ」
フローゼルを水のオーラが包む。
ブルーレイは、そのバトルの間、水と氷の技の威力が上がる技だ。
「そこからスターフリーズ!」
フローゼルは口から冷気を放つ。
その冷気は星型の氷塊となり、ライボルトを襲う。
「ライボルト、相殺だ! 火炎放射!」
ライボルトは口から灼熱の炎を放つ。氷塊にぶつかり、氷塊を溶かす。
「ほう。中々やるではないか。ブルーレイで強化されたスターフリーズを打ち消すとはな」
そう言いながらも、ヤルタの表情は揺るがない。
氷塊は霧となり、やがて蒸気となって、空気中へ消えていく。
「ライボルト、十万ボルトだ!」
ライボルトは再び、強い電撃を放ってフローゼルを攻撃する。
「先ほどと同じだ。かわせ」
ヤルタは落ち着いてフローゼルに指示するが、
「もう一発だ!」
フローゼルが動いた方向に、ライボルトはもう一発十万ボルトを放った。
さすがにこの連続攻撃は避けきれず、フローゼルは電撃を浴びる。フローゼルは水タイプ、効果は抜群だ。
しかし、そこはB・S団第二位のポケモン。一撃では倒れない。
「スターフリーズ、三発」
フローゼルは先ほどの星型の氷塊を、一気に三発放った。
「火炎放射だ!」
ライボルトは灼熱の炎を放ち、何とか氷塊を全て消しきる事に成功する。
しかし、
「予想通りだ」
ヤルタの笑う声。
秀夜が顔を上げると、視界は氷塊を溶かした霧で包まれている。
「気合球だ!」
続いて聞こえるヤルタの声。
突如、霧の中から、気合を凝縮させた波動が飛んでくる。
突然の攻撃にライボルトは反応できず、気合球をまともに食らった。
気合球は格闘技ゆえ、ブルーレイで強化はされないが、それでもダメージは大きいようだ。
霧が晴れる。フローゼルは飛び上がっていたらしく、丁度着地する所だった。
「そこだ! 十万ボルト!」
ライボルトは体勢を崩していながら、それでも的確に電撃を放った。
「なるほど、考え方はいいな。空中で自在に動けないポケモンは、空中で攻撃を避ける事は難しい。確かにその通りだ。だが、そんな浅い考えでは私のフローゼルを捕らえることは出来ん」
フローゼルは尻尾を高速回転させ、再び空中へ飛び上がり、電撃を避ける。
「気合球だ!」
「十万ボルト!」
フローゼルは気合を凝縮した波動を、ライボルトは強力な電撃を発射してお互いを攻撃。
気合球と十万ボルトはそれぞれ相殺され、爆発し煙が上がる。
「フローゼル、スターフリーズ!」
ヤルタの声が響き、突如煙の中から星型の氷塊が飛来する。
咄嗟に反応できず、ライボルトに氷塊が激突する。
ライボルトは大きく後ろへ下がる。大分ダメージが溜まって来ているようだ。
「くっそ、どうする…」
しかし、ヤルタはその考える隙すらも与える事を許さない。
「そろそろ止めだ。フローゼル、大洪水!」
フローゼルが大きく叫ぶと、どこからか大量の水が出現する。
怒涛の勢いで大量の水は突き進み、一瞬のうちにライボルトを呑み込んでしまった。
「ライボルト!」
秀夜の叫びも、轟音にかき消される。
水が引くと、そこにあったのは倒れたライボルトの姿。
「…ちっ、ありがとうライボルト。休んでてくれ」
秀夜はライボルトをボールに戻す。
ヤルタもフローゼルをボールに戻した。
「ふん、手ごたえが無い。貴様の力はその程度か? もう少し強いものと思っていたが」
ヤルタが挑発する。
「…いいぜ、こっからが本番だ。やってやろうじゃんかよ、逆転勝利」
秀夜もまだまだ諦めない。
お互い、次なるモンスターボールに手をかける。
続く