二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 天駆ける十二星座ポケモン (第二章開始) ( No.45 )
- 日時: 2010/11/24 18:14
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: e7NtKjBm)
あらすじ
B・S団の強豪、トロピカルに捕らえられた秀夜たち五人。
トロピカルは秀夜たちを連れて行こうとするが、捕まったのは『五人』。
氷のビームが突然飛んできて、その先には綾が立っていた。
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「きーっ! 何かおかしいと思ったのよ! ボスは六人って言ってたし、何か少ないと思ったら邪魔が入るし、最悪!」
トロピカルは怒鳴り散らしている。対する綾はかなり落ち着いていた。
「さっさと彼らを放しなさい」
丁寧に、しかし鋭い声で言った。
それを聞くと、とたんにトロピカルは笑い出す。
「あははは! 君さ、私たちが誰だか知ってるの? B・S団が、『返せ』と言われたものを素直に返すわけ無いでしょ?」
ヴァーミンガムと一緒だ。
「だったら貴方を凍らせて力尽くで返してもらいますよ」
綾はやはり冷静だ。
「そんなに返して欲しいの? だったらバトルで決めませんこと? 貴方が勝てばこの者たちは解放するわ」
トロピカルは綾にバトルを持ちかける。
ヴァーミンガムといいこいつといい、B・S団の奴らはバトルにおいて絶大な自信を持っているようだ。
「分かりました。受けてたちます」
綾が答える。
秀夜は凄く心配だった。というのも、綾がバトルしている姿をほとんど見たことがないのだ。
(頼むぞ…綾…)
秀夜を初め、五人全員が願っていた。
「じゃあまずは私から。バイバニラ、頼むわよ」
綾は先程のバイバニラだ。さっきの氷技から考えると、レベルは中々のものだと思われる。
「自分で言うのも何ですが、このバイバニラは強いですよ」
と、やけに自信たっぷりの綾を見て、再びトロピカルは甲高い笑い声を上げる。
「あはは! いいねえ、強いほうが面白い! 私の、いや、あたいの力、見せ付けてやるよ! 覚悟しな!」
皆びっくりした。いきなり口調が変わった。
どうやらこの女、とんでもない二重人格のようだ。
「いくよ! サンダース、GO!」
トロピカルのポケモンは、イーブイから進化する電気ポケモン、サンダース。
「先攻は貰うよ! サンダース、十万ボルト!」
電撃が飛び、バイバニラを狙う。
「バイバニラ、冷凍ビーム!」
お互いの得意技がぶつかる。威力は互角だ。
「ちっ…だったら次はこれよ! サンダース、影分身!」
サンダースの影が姿を持ち、いくつにも分かれる。たちまち十体ほどとなった。
「そのまま十万ボルト!」
無数の電撃がバイバニラを狙う。本物は一つだが、どれが本物か分からない。
「それなら…バイバニラ、ミラーコート!」
バイバニラの周りを光が覆う。
十万ボルトは受けたものの、光のベールから光線が飛び出し、サンダースに命中した。
「くっ、あんた中々やるじゃないの!」
トロピカルが叫ぶ。その顔にはまだ余裕が見える。
「当たり前です。私たち人間の未来がかかってるんですから!」
綾は真剣な表情だ。
この勝負、内容はほぼ互角だ。
勝利を手にするのはどちらだ…?
続く