二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 天駆ける十二星座ポケモン 参照二百越え…という夢を見たのさw ( No.68 )
日時: 2010/12/01 21:56
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: e7NtKjBm)

 第三章

夜を沖縄で越し、朝を迎えた。
朝食を済ませ、次はイッシュへ出発。
「いやー、昨日のラグラージ凄かったなあ!」
京はまだ感動しているようだ。
「うんうん! しかも、あのタイミングでカウンター使うって流石秀夜だよね!」
由衣も秀夜を褒める。
「いやいや、強いのは俺じゃない。俺のポケモンが強かっただけだ」
秀夜はそう言って立ち上がる。
「さて、準備が出来たら出発しようぜ。イッシュは…ここから北西だな。お前ら、もう行けるか?」
訊くまでもなかった。京、平治、由衣は子どものようにはしゃいでいるし、綾は準備を終えて立ち上がったところだった。斬人は一人でたたずんでいる。
「じゃ、そろそろ行くぞ。道のりは遠いが、気合いれていこー!」
「おおーっ!」
皆がフライングボードに乗って、空へ浮かび上がった。

下は海。その美しい海の上を、六個の影が飛んでいく。
海上をマンタインの群れが飛び跳ねるのが見えた。ホエルオーの群れが潮を噴き上げるのが見えた。
この星はB・S団に占領されている。しかし、生命はこの星の中でもしっかりと動いている…
自然の強さを目にしながら、六人は飛んだ。この星を救うために。

海を抜けると、今度は町が見える。
あの町もB・S団に占領されているのだろうな…。強制労働を強いられている人々を思うと、心が痛んだ。
「秀夜ー。まだあー?」
由衣が急かしてくる。
「目的地は中国だから、もうすぐだ。もう少し飛ぶぞ」
秀夜は答え、少しスピードを上げた。皆も着いてくる。
しばらくして—
「さて、着いたぞ」
着いたのは…森の中。
「おいおい、目的地はカナワじゃなかったのかよ?」
平治が文句を言う。
「ああ。だが直接乗り込むと危険だ。森の中から慎重に行ったほうがいい」
秀夜が説明し、六人は静かにカナワへ向かう。
しばらく歩くと、人工の道が見えてきた。
「ここがカナワか…」
小さい町だ。石橋が立ち、下には線路が通っている。向こうにはトンネルがあり、一台の大きな電車が止まっている。
「それにしても、静かですね…」
綾の言葉ではっと気付いた。全く人気が無い。
どうやらここは手すらつけられなかったようだ。確かに、こんな小さな町を襲っても利益は無いか…。
石の橋を上ると、大きな電車がはっきりと見えた。昔はたくさんの活躍をしていたのだろう、などと考えていた、その時だった。
突如、電撃が秀夜を掠めた
「!?」
突然の襲撃。皆気付いたが、どこから飛んできたのか分からない。
「秀夜、今のは…?」
京が訊いて来る。
「分からない。だがまた来るぞ。気を付けろ…」
皆が慎重になる。周りをうかがう。すると—
「来た!」
また電撃が来た。何とか横にかわす。
だが、秀夜は今度こそ電撃の発信源を確認した。
電撃は、

電車から飛んできている、と。

続く