二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.110 )
- 日時: 2011/03/13 18:03
- 名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: uXqk6hqo)
第四十三話【呼び方変化?】
「「「「えぇぇぇぇ!? 挑戦を受けないだと!?」」」」
『蹴球部』で私たちを待っていたのは、勝負事を好まない漫遊寺中の皆さんでした。
*。+
漫遊寺中を少し行ったところに、サッカーができる広さの河川敷があるらしく、私たちは今、そこへ向かっています。士郎がさっきの女の子たちに聞いてくれたみたいで、すぐに見つかりました。でも、円堂さんたちは浮かない表情。染岡さんも苛立ち気味です。
「あいつ等、ぜってぇわかってないだろ。エイリア学園の恐ろしさを」
まあまあと慰める風丸さん。さすがの瞳子さんも、これには困り気味。でもとりあえず、サッカーをやらなくちゃ。いつイプシロンが襲ってくるかわからないもん。私たちが準備万端にしておかないと。
「じゃあ、練習始めるぞ!」
円堂さんの掛け声を最初に、皆さんはそれぞれ散らばっていった。私、どうしようかな? ここは、マネージャーさんのお仕事を手伝ったほうがいいのかも。コートに背を向け、秋さんたちのところへ向かう。……が、
「おーい、桃花ぁ! こっちに混ざってくれ!」
内容をよく聴かず、反射的に返事をしてしまう。あれ、円堂さんって私のこと、呼び捨てだったっけ? 絶対、違う。違うんだけど……仲間って認められたみたいで嬉しいから、あえて追求しないでおこう。弾む心を抑えて、私はゴール前へ向かう。
*。+
「桃花ってシュート技、持ってるか?」
にこやかな円堂さん。しゅーと、しゅーと……シュートッ!? い、いやいやいや。私の隣にいる人が見えないのでしょうか。士郎がいるじゃないですか、うんうん。私なんかじゃ、練習相手にもならないですよ。
ちらっと士郎に視線を移し、小さなSOSを発する。けれど、のんびり屋さんの士郎に気付けなんて、所詮無理な話であって。
「桃ちゃん、シュートも上手だったよね」
「それは昔の話だし……」
「本当かっ!? よし、早速特訓だ!」
二人とも、本当に似ている。夢中になると人の話を一切聞かなくなるところとか。
( あれ……そう言えば、士郎って私のこと"桃ちゃん"って呼んでたっけ? )
桃ちゃん、というのは小学校に上がる前までの私のあだ名。アツヤなんかは、桃! と私を呼んでいたけれど士郎は前者だった。小学校に進学して、恥ずかしいからやめてと私が頼んだんだっけ。記憶が朧だからか、詳しく思い出せない。でも、今となっては恥ずかしいも何も無いし、懐かしいからいっか!