二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 薔薇の造形魔導士 【フェアリーテイル】 ( No.38 )
日時: 2011/01/29 14:08
名前: 薔薇結晶 (ID: hM8dNcPd)
参照: http://blogs.yahoo.co.jp/gran_fenrir/1376350.html

第8話


キィラス「さぁ、本気で当たろうぜ、ミラジェーン。」
ミラ「…消す。」

波動を作り出すミラジェーン。
キィラスはまた“アリェン・カルテット”を発動する。

だが。
それは互角ではなかった。
確実に“アリェン・カルテット”の方が威力が強かった。
双方は空中に居たが、ミラジェーンは落ちて行った。

キィラス「“神の翼”!!」

相槌をかけるようにして“神の翼”を放つ。
ミラジェーンは体勢を立て直し、間一髪でそれをかわした。

キィラス「“神の樹・ランダンドリア”!」

一瞬でカルディア大聖堂の高さを抜いて、ミラジェーンを捕まえようとする神の樹。
だが、中々ミラジェーンを捕える事が出来ない。

キィラス「くそっ…、絶対に捕まえてやるっ!!」


スピア「…キィラスの悪い癖が出てきたわね。」
ハンナ「確かに…。」
スピア「まず、ミラジェーンを相手に選んだ時点で気づいていたけれど…、やっぱりそうだったみたい。」
ハンナ「え…?」
スピア「ハンナ、貴女は知らなかったわね。キィラスの過去を。」


キィラス「“第1楽章『農夫と土』”!!」

「“第2楽章『祖国の土』”!!」

  「“第3楽章『死の灰』”!!」

 「“第4楽章『もぐらもち』”!!」

「“第5楽章『天地の怒り』”!!」

    「“第6楽章『地上の祈り』!!」


            「“第7楽章『大地讃頌』”!!」



ハンナ「…これは…。」
スピア「本気になり過ぎね。下手をすればミラジェーンは死ぬわよ。」

ミラジェーンはランダンドリアの無数の枝から逃げているため、キィラスの行動を察するのは、ほぼ無理に近い。
この魔法はまず、魔法陣を作らなければならない。
しかも標的が魔法陣の上に居ないと、魔法は外れる。
だが、その魔法陣の上に、『今』、ミラジェーンはいない。

キィラスは、魔法陣の上にミラジェーンが来るのを待っているのだ。


キィラス「…負けるわけには、行かないんだ…ミラジェーンだけには…!!!」



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「えっ、父さんが死んだ!?」

キィラスに、その事実は受け入れがたいものだった。
彼女の父は、蛇姫の鱗で最強の魔導士だった。
接収・“堕天使の魂(ルシファーソウル)”の使い手で、キィラスの憧れだった。

「そんなっ…、嘘だろ!?嘘なんだろ!!マスター!!」
「いいや、嘘ではない。」
「嘘だっっ!!父さんが負けるわけない!!父さんは最強の魔導士なんだっ…。」

「……父さんっ…!!」


だが、数日後。
キィラスの父を殺した人物の情報が入った。

「妖精の尻尾(フェアリーテイル)のミラジェーン!?」
「あぁ。目撃者がいたらしい。」
「でも、向こうも君のお父さんを殺したことに責任は感じている様だけど…。」

「…絶対に…許さないっ…!!!」





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<<フワッ>>

と、ミラジェーンの体に変化が起こった。
接収が解けたのだ。

ミラ「…私の、負けね。」
キィラス「あたしはあんたを殺さないと気が済まない!!父さんを殺した、あんたを!!」

その言葉を聞いたミラはハッとした。

ミラ「…あ、貴女…もしかしてアーチー・サウンドさんの…娘さん…?」
キィラス「そうだよ!!お前が父さんを殺したんだろ!?」

ミラ「いいえ…。」
キィラス「嘘をつくなっ!!」

ミラ「あの人は、生きているわ。」



第8話 終わり