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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 僕の聲、君の声【ボカロ小説】 〜マスター募集してみる〜 ( No.1 )
- 日時: 2010/12/23 16:51
- 名前: クロウ (ID: NdLDblhC)
第1話『聲』
突然だが、僕は声にコンプレックスがある。
声に変な癖がついているのだ。普通よりオクターブ高い声なら、癖など付かない。
でも、普通の声では、アニメの声優ともまた違う、不思議な声が出る。
正直、僕にとってはこの声がうっとおしくてたまらない。
ついでに、僕は自分の声の事は、聲と呼んでいる。
なんでかって、そりゃ、うっとおしいから。
というか、他の人の声とは違うから、言い方も他の人とは違う。
低い声は癖があって、高い声は一応よく通って、透き通る聲。
でも、僕が欲しいのは、僕には出せない「低い声」なんだ。
人間は、自分にないものを欲しがる。
例えば、権力とか、金とか、美しさとか……。
僕としては、そのようなものはいらない。
ただ、美しい、「僕にない」声が欲しいんだ。
その「声」が、美しい声の持ち主が、僕の家に来た。
窓際には、僕と同じくらいの年の人間が入るくらいの箱。
この中には、歌うロボットが入っているらしい。
確か、僕が注文したのは……えっと……。
鏡音の双子ってやつ、だったかな? あの、悪ノとか、ココロとか歌ってる……あれ。
我ながら、不思議な奴を買ったものだと思いながら、PCの電源を入れた。
僕はPCのデータの中から、自分のファイルを探して、ファイルを開く。
ファイルの中には、体験版VOCALOIDのがくっぽいどが入ってる。
……そういえば、この人は、放置したまま、だったね。
もう、データ消えちゃったかな……。
そう思いながらも、僕は窓際に置いてある箱の中から、DVDのようなものを取りだし、パソコンに入れてみた。
ようこそ、ってとこかな。
これから宜しく頼むよ、鏡音君。
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