二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【銀/魂】夜兎の恋【神威】 ( No.13 )
日時: 2010/12/06 21:33
名前: 祁兎. ◆mHqJ7otKZM (ID: Dfaev/X/)
参照: http://__________________

◆( 04 )

わたしは我に返りまた彼の手を振り払った。
そして髪を右肩に束ねる。

「 …貴方達、誰ですか…? 」
「 俺?俺は神威だよ よろしくネ 」

神威と呼ばれる人に手を出されたがぷい と顔を背けた。
そして阿伏兎さんがわたしに自己紹介をしようとする…

「 俺は…… 」
「 知ってますよ、阿伏兎さん ですよね 」

にこやかに応えるわたしに阿伏兎さんはあ?あぁ と相槌をうち、
阿伏兎でいいぜ という言葉にわたしは頷いた。

そんなわたしたちを神威が頬を膨らませながら見ている。
その頬と更に頭の上のアホ毛で幼く見える。

「 何で俺と阿伏兎の扱いがそんなに違うのかな?…せっかく助けてあげたのに… 」

この人に助けてもらったんだ—…
確かに最後にこのオレンジの髪と青い瞳が見えた気がする。
わたしはぶっきらぼうにありがとうございます とお礼を告げた。
そしてある重要なことを思い出す。

「 ここってどこですか!?早く帰らなくちゃ… 」


…でも、
——帰るってどこに?
帰る場所なんてわたしには無い。あるのは惨めな血の世界
慌てて窓から外を見ると驚く光景

—外には星があり地球と他の星。
暗く暗くどこまでも暗い。
戸惑うわたしに神威は笑顔で応えた。

「 無理だね。だってここは宇宙船だもん 」

———どうやらわたしが帰る日は当分先のようだ。