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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【銀/魂】夜兎の恋【神威】 ( No.19 )
- 日時: 2010/12/11 09:27
- 名前: 祁兎. ◆mHqJ7otKZM (ID: Dfaev/X/)
- 参照: http://__________________
◆( 05 )
意味の分からない場所に連れられて、二週間経った。
わたしはそこで書類の管理やら手伝いをさせられている。
なんとかその状況や暮らしにもなれてきたと思う。
だけど流石に…これには慣れたくない—!
「 神兎 」
「 何かしら…、神威 」
壁に片手をつけてわたしを押さえている神威を見上げる。
神威は相変わらずにこにこ笑っているがわたしは対象的に苦笑いを浮かべていた。
慣れないこと……それは神威がわたしにとやかくちょっかいを出していること。
「 今、誰もいないからさ…キスしてヨ 」
「 っ… 」
これは毎度のこと、呑まれてはいけない。
彼はただの興味本位でしかないんだから、
「 何冗談言ってるの… 阿伏兎呼ぶわよ 」
冷たくあしらい、彼を睨む。
「 また阿伏兎かぁ…、…君って本当阿伏兎が好きなんだね 」
「 っ、そういうわけじゃ「 キスしないと殺すよ 」
笑っていた彼の瞳が開く。
そして彼の言葉で誰も居ない廊下が更に静まり返り、沈黙が走る。
正直、…怖い。わたしの額に冷や汗が走る。
お願い、阿伏兎 来て——!
「 すっとこどっこい なーにやってんだ 嫌がってんだろ 」
聞き覚えのある声が後ろの方でする。
見ると阿伏兎が頭を掻きながらこちらへ向かってくる。
そして神威の頭をぱこっと叩いた。
「 あいたっ 何だよ阿伏兎。冗談に決まってるだろ 」
「 阿伏兎、ありがとう…! 」
わたしが阿伏兎の元へ駆け寄り精一杯の笑顔を向ける。
阿伏兎も笑顔を向けわたしの頭をぽんぽんと撫でた。
嗚呼—…なぜ彼の手はこんなにも暖かいのだろう
阿伏兎は仕事があるからもう行く と言い出した。
わたしが気づいて後ろを向くと神威の姿は無かった。
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