二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: [銀魂] 、*恋々━━・・+ [学園] ( No.27 )
- 日時: 2010/12/06 07:09
- 名前: 紫陽花 (ID: xrNhe4A.)
ふいに教室に入ってきた風が
私をふわり、と通り過ぎる
銀ちゃんにさっきもらった
"ウィッグ"
が飛んでいきそうで
私は咄嗟に頭を押さえた
キーンコーンカーンコーン……
チャイムが、授業終了の鐘を鳴らす
それとほぼ同時に
私を遊んでいた風は吹き止んだ
はー…やっと終わったよ、一時間目……
てかそれにしても…あんなことになるなんて…っ
**
(しばらく恋の空想シーンをお楽ry)
「銀ちゃ……」
「しぃー!!」
「??」
「れん、今すぐこれに着替えろ!!」」
「っえぇぇぇ!?それ、男子用の制服じゃ——」
「詳しいことは後だ!…あ、あとこれも!!」
「なんで短髪のヅラまで!?!?!」
「…ヅラじゃない、ウィッグだ——」
「うわ、人の名言パクったよこの人!!」
**
っとまあ、こんな感じでまんまと
"偽装男子"になりきった訳ですよ恋ちゃんは…
「もー嫌だぁぁぁー」
「そりゃあ転校初日は疲れるよね」
「∑ほわあ!!」
独り言に返事が返ってきたため私は心底驚いた
机にグダラんと寄りかかっていた私に話しかけてきたのは
…確か、"やまざき"という名の黒髪の男の人
「やまざきさん?」
「あ、覚えててくれたんだ…」
私が首をかしげながら確認すると
山崎さんは何故か嬉しそうに微笑んで、頷いてくれた
なんか、感じよさそうな人だなー
「あ!分かんない事とかあったら、俺に聞いてくれて良いからね?」
「ほんとですか?…ありがとうございます!!」
微笑を崩さずに優しく言ってくれた山崎さんに感激して私もつられて笑顔になる
…すると山崎さんは何かしらんけど私の顔をガン見してきた
「?」
「あ、ごめんね!…七瀬さんって笑うと女の子みたいだなーって思っちゃって」
∑ぎくっ…
まずい!勘が良いぞ、この人!!
「あ、はは!…ぼ、僕…良く昔っから言われるんですよー」
「そうなんだ?でも見えるよー女の子に?」
そりゃ女ですから私!!!!
「嫌ですねー、僕は正真正銘の男ですよ!!」
女だけどね!!正真正銘の女だけどね!!
「ごめんごめん…!……てか、敬語やめよーよ?」
私敬語に違和感を持ったのか
そういって、苦笑いする山崎さん…
えぇぇ!?どうしよ、男の子の口調よく分かんないよ!!
「そ、そそっそ…そーだ………な」
「うん!」
ドキマギ人生初!の男口調だったけど
山崎さんは満足そうに笑ってくれた…
な…なんとか誤魔化せたorz
「そーいえばさ、七瀬さん」
「は!?はい?」
ふうと安堵の溜息をついていると
唐突にそういわれたため、私は…ん?僕は?
…いやいや!心まで男になってどうする恋!!
お前は列記とした女だ!!
……って訳で私は、ギクシャクしながらも答える
「この学園の言い伝え知ってる?」
言い伝え??
なんじゃそりゃ?
「え?知りま…しらねぇーぇけど?…なに、それ?」
「んーっとね、この学園には——…」
"キーンコーンカーンコーン…"
丁度良いタイミングで、
休憩終了と授業開始の鐘がなる
山崎さんは一番重要なところを言いかけてたけど
鐘に邪魔されて言うのをやめてしまった
気になって聞き返そうとしたけど…
「残念!…また次の時間ね?」
なんていって、自分の席に戻ってしまう始末…
「なんだよー…気になるじゃん」
私の独り言は、皆が椅子に座るガタガタという音に掻き消されてしまう
そしてもちろん
その独り言が山崎さんに届いてるはずもなかった
「次の時間はー…、現国??……誰だろ、せんせい」
引き出しから教科書と筆記用具を
うんせうんせと引っこ抜いていると、ガラガラとドアが開いた
先生のご登場って訳ね、
「ギャアギャアって煩ェーんだよ、転校生来て浮かれ気分ですかー?」
安物のサンダルをペッタラペッタラ鳴らして
現国担当なのに何故か白衣を着ている先生…
ドアから見えるのは、見覚えのある銀髪
二時間目の先生は、まぎれもなく銀ちゃんだった—
…教室に入って来た銀ちゃんは、スタスタと教卓まで行き
そして…教科書………
ん?
教科書だよねアレ、
決してジャ○プな訳ないよね
教科書の上からジ○ンプってみえるけど違うよね?
…よし
教科書…と信じよう
教科書を教卓の上にドサリと置く、
—そして、一言…
「えーっと、…沖田と土方とあと…高杉…はサボリか…んじゃ2人でいいや、あーでもな…ヅラも——」
「先生!ヅラじゃないです、桂です!!」
「うん、シャラップ」
「まあ良いや、サド&マヨコンビ…進路相談室こーい」
そういって下がってきた眼鏡をクィっと上げる銀ちゃん
教室の何処からかは
えーっと言うだるそうな声と、舌打ちが聞こえた
そして、間髪居れずに「はーい」と手を上げる、茶髪のボーイさん
「先生ー俺、計画練るのに必死なんですけどー?」
「よし、何の計画か言ってみろ…先生が不必要だと思えば却下すっけど」
「土方暗殺計画でさァ」
「よし、続行しとけー」
「いや!まてまてまてまてッ!!あんた、それでも教師かよ!?」
「…先生は教師である前に、男です」
「いや、うるせーから!!」
「土方は人間ではなく宇宙人です——」
「殺されてーか!!総悟ォッ!」
うわ、黒髪の人かわいそう…
貶されてるよ、二人に……
茶髪のボーイとちょっと怖そうな目付きの黒髪さんはぎゃあぎゃあと喧嘩を始める
「おーい…うるせーんだよ、おめーら!…いいから、今すぐ進路相談しつこいっつってんだ」
はじめは煩かった二人にもこの声に反応しガタガタと席を立った
そして二人して、しゃー!!と睨み合いながら教室をでる
二人が教室を出たことを確認すると、銀ちゃんもドアに手をかけた
あれ?今日、自習なのかな??
「あーあと…—」
教室を出かけたところで
銀ちゃんは教室のほうを振り向き一言…、
「れん、七瀬恋も来い」
「へっ!?」